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星河の覇皇

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第七十九部第二章 観戦武官達の動きその三十七

「昔はな」
「中々か」
「日替わりとはいかないか」
「そうなんだな」
「あくまで当時は」
「そんな風だったんだよ」
 こう言うのだった。
「まあ肉食えただけでもな」
「当時は凄かったんだな」
「戦場で肉が何時でも食える」
「そのこと自体が」
「だからな」
 それでというのだ。
「それだけましだって思ってな」
「昔は食ってたんだな」
「当時のアメリカ軍は」
「そうだったか」
「まだあの頃はな」
 第二次世界大戦の頃はというと。
「戦場で餓えるとかあっただろ」
「そういえばそうだったな」
「あの頃はな」
「今でも下手したらなるしな」
「兵糧攻めとかなって」
「サハラであるよな」
「そうなるのと比べたらな」
 それこそというのだ。
「肉があってな」
「食えるとな」
「やっぱり違うな」
「そうだよな」
「人間肉食ってるうちは負けないっていうしな」
「そうも言うだろ」
 連合の言葉だ、尚この言葉は実は肉を扱っている企業が流行らせた言葉であるという噂が出ている。
「だからな」
「それでだよな」
「スパムだってな」
「馬鹿に出来ないよな」
「肉が戦場でそうそう食えない時代だってあったんだ」
「そう思うとな」
「だからスパムバーガーもな」
 アメリカ軍の兵士長はさらに言った、尚彼等は顔馴染みで階級はエウロパ軍に比べて遥かにフランクになっている連合の者達なので砕けて話している。
「いいものだろ」
「確かにな」
「それじゃあ食うか」
「俺達もな」
「そうするか」
「ああ、自分で買ってな」
 そうしてと言ってだ、アメリカ軍の面々は自分達とは別のメニューを食べるインドネシア軍の面々と談笑しつつ話した。
 そしてだ、予想される戦場となる宙域に向かうが。
 彼等はそこにエウロパ軍の艦を見ると一斉に嫌な顔になった。
「やっぱりいるな」
「エウロパのお貴族様共もな」
「お互い攻撃用の兵器ないけれどな」
「攻撃したいな」
「本当にな」
 こんなことを話すのだった。
「何かしてやりたいな」
「向こうもそう思ってるだろうけれどな」
「鬱陶しい奴等だ」
「全くだぜ」
 こんなことを話していた、そして艦長もだ。
 そのエウロパ軍の艦を見て副長に言った。艦は中央政府軍が輸送船を出していて全員それに搭乗しているのだ。
「この艦が輸送船でだ」
「兵器を搭載していなくて」
「今我々は彼等と戦闘中ではない」
「だからですね」
「幸いにだ」
 まさにというのだ。 
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