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星河の覇皇

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第七十九部第二章 観戦武官達の動きその三十四

「まさに」
「そうしたことですね」
「それじゃあ」
「出港に備えておいて」
「命令が来たら」
「出ような、あと他の国の軍隊もな」
 連合各国のだ、ここでは中央政府軍も入っている。
「ちゃんとな」
「出港準備に入っていますか」
「両軍が動いたらすぐに動ける様に」
「そうしていますか」
「ああ、大軍が動くとなるとな」
 それだけでというのだ。
「やっぱりわかるだろ」
「港が騒がしくなりますからね」
「大勢の人やものが動いて」
「そうなりますからね」
「すぐにわかりますよ」
「何かするには絶対に準備が必要だからな」
 何も準備せずに何も出来ないというのだ。
「だからな」
「もう港見ればわかりますよね」
「秘密の出港でも」
「艦隊単位、それも何十個も動けば」
「どの軍功も大騒ぎになりますから」
「艦一隻でも人が動くんだ」
 それだけでというのだ。
「それなら万単位、つまり艦隊単位だとな」
「もうどれだけ動くか」
「それが秘密のものでも」
「それでもわかりますよね」
「ぱっと見ただけで」
「もうそれだけで」
「ああ、今オムダーマン軍の港は大賑わいだよ」
 実際にそうなっているのだ、その情報が映像や画像つきで出回っていてそれで彼等もわかっているのだ。
「それならな」
「我々もですね」
「あちらさんが出港したら」
「一緒に」
「そうなる、それで暫くは缶詰だ」
 艦のその中でだ。
「自由時間は適時過ごしてくれ」
「ゲームして本読んでトレーニングルームで汗流して」
「そうしてですね」
「ストレス解消に務めろってことですね」
「ああ、ただスパムは絶対に出るからな」
 出港している間にとだ、大尉は笑って言った。
「嫌いな奴には辛いな」
「まあスパムは絶対に出ますよね」
「出港している間は」
「まず出ないことはないですよね」
「ああ、もうスパムはな」
 この缶詰とそれを使った料理はというのだ。
「アメリカ軍にとっちゃ二十世紀からだろ」
「食う時には出てきますね」
「それこそ出港の時一回は」
「それが数日位でも」
「昔はな」
 第二次世界大戦の時の話だ。
「こればかり出てな」
「飽きたらしいですね」
「もういい加減」
「スパムばかりでってことで」
「嫌になったって」
「今は出港したら一回はって位だからな」
 それでというのだ。
「その頃よりはな」
「ましですね」
「本当に」
「今は多くて一週間に一回の割合ですから」
「それ位なんで」
「ああ、しかし出港したら一回は出るからな」
 このことはどうしてもだからだというのだ。 
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