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星河の覇皇

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第七十九部第二章 観戦武官達の動きその四

「ですから」
「そうならない様にですね」
「配置転換はです」
「これまで通り続けますね」
「士官だけでなく」
「下士官も兵士も」
「事務官もです」
 国防省に関わる者ならというのだ。
「他の省庁もしていますが」
「それは軍も同じですね」
「そうです、このことは変わりません」
 二年か三年での配置転換を続けることはというのだ。
「さもないと空気が淀み」
「まさに軍閥化の元ですね」
「そうなってしまっては」
 それこそというのだ。
「国家の崩壊につながります」
「歴史上そうした国家は多かったですね」
「軍閥を誕生させて崩壊した国家は」
 その唐の様にだ、結局唐は節度使達を長られなくなり黄巣の乱の後只の地方政権に過ぎなくなりその節度使に国を乗っ取られて滅んでいる。
「多いです、ですから」
「軍隊はですね」
「常に人員を移動させ」
 それこそ一兵士に至るまでだ。
「そしてです」
「常にコントロールしておくことですね」
「若しコントロール出来なくなれば」
「その時点で、ですね」
「国家は危機に陥ります」
 まさにと言うのだった。
「ですから」
「それで、ですね」
「私は常にです」
「軍のコントロールを考えておられますか」
「政府によるそれを」
 まさにと言うのだった。
「さもないとです」
「それが出来ないとですね」
「今申し上げた通り国家が危機に陥るので」
 それが為にというのだ。
「気をつけています、軍は完全に把握し」
「そのうえで常に指示出来る様にする」
「現場主義でも」
 それでもというのだ。
「政府は常にコントロール出来る」
「その様にしていきますね」
「そうです、それとです」
 八条はサブメにさらに話した。
「今の中央政府軍は二十一世紀初頭のアメリカ軍の様にです」
「柔軟な対応が出来る様にしていますね」
「そうです、中央集権型統制にはしたくありませんでした」
「シビリアン=コントロールでも」
「最高司令官は中央政府大統領で」
 国家元首である者がというのだ。
「しかしです」
「中央統制型ですと」
「連合の様な広い国家では特に」
「しかも連邦制国家では」
 各国の連合である国家はというのだ。
「有事に動きにくいです」
「咄嗟に動けないですね」
「ですから各国代表の要請があってもです」
「動ける様にしましたね」
「そうです、中央政府軍ですが」
 中央政府の管轄でもというのだ。
「それでもです」
「各国政府の代表の要請でもですか」
「動ける様にしました」
「中央政府の命令だけでなく」
「無論中央政府の即応体制も整えましたが」
 それに加えてというのだ。 
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