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ドリトル先生と幸せになる犬

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第九幕その十一

「けれどね」
「全く反省も更正もしないで」
「悪い意味で子供のまま大人になって」
「優しさも思いやりも命のこともわからないで」
「ずっと成長しない人なら」
「もうね」
 それこそというのです。
「そうするね」
「羞恥心もなくてね」
「そうするね」
「人間羞恥心はとても大事だよ」
 先生はこのことも言いました。
「若しそれがないと」
「恥の心だね」
「何を恥と思うか」
「そのことがだね」
「大事だよ」
「そう、恥を恥を知って」
 そしてというのです。
「生きていかないと駄目でね」
「恥を恥を想わなくなったら」
「怖いよね」
「もうその時はね」
「その時は最も恐ろしい腐敗がはじまるよ」
 そうなるというのです。
「もう人間でなくなるまでに腐るんだ」
「それって餓鬼だね」
「餓鬼だよね」
「餓鬼ってそういうことだね」
「徹底的に浅ましくなって」
「腐っていって」
「そうだよ、餓鬼というのはね」
 今度は悲しいお顔で言いました。
「浅ましくてね」
「腐敗して」
「そしてだね」
「人間でなくなって」
「そうしてなるものだね」
「うん、恥を知らなくなることは」
 まさにといいうのです。
「餓鬼になるね」
「そうなる危機だね」
「そうだね」
「だから恥を知らないことに気付いたら」
「すぐに何とかしないといけないね」
「こうした人も何処でもいるからね」
 恥を知らない、恥を恥を思わない人はというのです。
「まさにね」
「そうだよね」
「本当にそんな人いるね」
「恥を恥と思わないでね」
「恥知らずでどんな悪事もする人って」
「そうなったらね」
 それこそというのです。
「もうどうにもならないよ」
「餓鬼になっていて」
「人間でなくなっていて」
「それで今の人生を終えたら」
「餓鬼に生まれ変わるんだね」
「心がそうなっているからね」 
 餓鬼にというのです。
「そうなるよ」
「恐ろしいことだね」
「若しあの人達がそうなっていたら」
「救われないね」
「流石にそこまで酷い人達でないと思いたいけれど」
「僕もだよ、餓鬼になったら」
 その心がというのです。
「そこから戻ることは容易じゃないからね」
「人間になることはね」
「本当にどれだけ難しいか」
「多少悪くなるなら兎も角」
「そこまで堕ちたら」
「そうなったら人相や目の光にも出るよ」 
 先程お話したそれにもというのです。 
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