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僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ 完結

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2-⑶

 4月になって、僕達は揃って希望の大学の入学式を迎えた。

「光瑠 化粧してんのか いつもより、少し可愛いよ」と、昇二がからかっていた。

「バカ 少しだけじゃぁ無いでしょ 大学入ったら、恰好良い男の子見つけるんだ」

「光瑠もようやく色気づいてきたんだ いままで、男には、興味なかったのに・・ でも、光瑠がその気になったら、もてるよな スタイル良いもん さっきから、チラチラ見ている男連中居るものな」と、僕も言った。 

「やだー 蒼 そんな風に言ってくれたのって、初めてよね」

「おい 光瑠 俺達を見捨てないでくれよな」と、昇二が言うと

「何言ってんの 君達が居たから、私、頑張って来れたのよ 感謝してる 仲間にしてくれて」

「履修科目決まったら、どこかバイト探さなきゃな」と、昇二が言うと

「私 決まっているんだ 今度、近くにフレンチのレストランが開店するから、そこでバイトする」と、光瑠が言っていた。

「そうか 僕は、しばらく様子みるよ」と、僕が言うと

「もしかして、美鈴のこと 探すの?」と、光瑠が聞いてきた。

「いや 宛も無いからな どうしたら、いいのか」

「あのね うちのお母さんが、この前ね お友達と食事に行った時にね 昔あったレストラン「ナカミチ」は安くておいしかったって話になって その人が、たまたま、美鈴の家の近くなのよ その人が言うには、お店を閉める前に、離婚したんじゃないかなって お母さんと妹の清音ちゃんが荷物まとめて、車で出て行くのを見たんだって それ以来、姿見なくなったんだって それから、美鈴は学校にいっている様子が無かったって 多分、お父さんの面倒見ていたんじゃぁ無いかなって そうしたら、しばらくして、あの家が売りに出されていたんだって」と、光瑠が言い出した。

「それ 確かなんか」と、僕は聞き返したが

「人の話だから わかんない 私も、このこと、蒼に伝えていいのか、迷っていたんだけど でも、それ聞いて、美鈴が私達の前から居なくなったのが、何となくわかる」

「そんなことになっていたんなら、なんで僕等に言わないんだよ そんな仲だったんだろうか」

「あの子 私達も高校受験の直前だったから よけいな心配させまいと思っていたんじゃぁ無い」

「うん 聞かされても、あの当時じゃぁ 俺達には、どうしょうも出来なかっただろうな」と、昇二も言った切り黙り込んでしまった。

「でもな なにも 黙って・・居なくなるなんて・・」僕も、頭ン中が色んなことで交錯していた。
 
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