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ドリトル先生と幸せになる犬

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第六幕その八

「そうしていたの」
「そうだったね」
「それで前のママが病院に行った時は寂しかったけれど」
「その時も我慢したね」
「そうしたの」
「その時もお姉ちゃんになると思ってだね」
「お姉ちゃんになって前のママとパパと赤ちゃんを助けないといけないって思って」
 それでというのです。
「ずっと我慢したよ」
「偉いね」
 先生はここまで聞いてあらためて思いました。
「君みたいな我慢強い子はそうはいないよ」
「そうなの」
「けれどだよね」 
 王子は顔を顰めさせて言いました。
「前の飼い主の人達はそんな君を捨てたんだね」
「ええ、そうですよ」 
 国崎さんのご主人は王子にお顔を顰めさせて言いました。
「もういらないで」
「性格が変わったって言って」
「朝から晩まで吠える様になって」
「奥さんと赤ちゃんが参って」
「子供も生まれたばかりとかで」
「それなら里親に預けるか一時的でも知り合いに飼ってもらうよ」
 王子は言いました。
「最初から一欠片でも愛情があれば」
「そうですよね」
「おもちゃとしか思ってないから」
 その実はです。
「平気で保健所に捨てられるんだよ」
「もう皆それがわかったんで」
「親戚全員が縁切りしたんだね」
「法事の場で聞かれて平気で言って全員でそこから叩き出してでした」
 法事の場からです。
「それで法的に正式にです」
「義絶だね」
「そうしてやりました、もう赤の他人です」
「犬は吠える、鳴くものだよ」
 先生は言いました。
「人が話すのと同じだよ」
「そうだよね」
「うん、犬が鳴くのが嫌なら」
 それならというのです。
「もうね」
「最初からだね」
「犬と一緒にいたらいけないよ」
「もうその時点でおかしいね」
「犬を飼うのなら当然だよ」
「そうだね、そして犬もだね」
 王子は先生に応えて言いました。
「鳴くにはね」
「理由があるよ」
「そうだよね」
「まあね」 
 ここで先生はこうも言いました。
「トイプードルは元々狩猟犬だね」
「そうそう、スタンダードプードルがそうでね」
「トイプードル自身も使ってたみたいだしね」
「それじゃあよく鳴くね」
「大体吠えるって言葉にもうね」
「否定的でね」
「邪魔だ、愛情なんてないってね」
 そうしたというのです。
「感情が出ているよ」
「邪魔だってね」
「うん、そしてトイプードルはね」
 先生はお話を戻しました。
「元々狩猟犬で小さいから」
「小型犬はよく鳴くからね」
「そうだよ、そして鳴くにはね」
「理由があるね」
「ずっと可愛がってもらってそれが凄く嬉しかったのに」
 それがというのです。 
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