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ドリトル先生と幸せになる犬

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第六幕その七

「ですから」
「そうしたことをしていくことですね」
「これからは」
「ちゃんと家族に迎えた人達をチェックして」
「そして定期的に状況を確認する」
「それが大事ですね」
「こうしたことを減らす為には」
「そうです、一緒にやっていきましょう」 
 こうお話してでした。
 先生はふわりの両親とそのご家族にこのことについてさらにお話していきました、その後でなのでした。
 先生はそのお家にする為にその人達とお別れの挨拶をしましたが。
 ここで、です。ふわりは自分の実のお父さんとお母さんに言いました。
「犬のパパとママでいいのよね」
「そうだよ、今お前はふわりだからね」
「チェリーという名前もあるけれどね」
 ふわりの両親は自分達の子供に優しい声でお話しました。
「だからね」
「私達は犬のパパとママだよ」
「お前には今は人間のパパとママもいるのよ」
「今一緒に暮らしている人達がね」
「その人達はとてもいい人達だよ」
「そちらにいる人もね」
 国崎さんのご主人も見てふわりに言うのでした。
「だから安心してね」
「その人達を心から愛して信じるんだよ」
「その人達もお前を心から愛してくれているから」
「そうするんだよ」
「うん、そうするね」
 ふわりは自分の犬の両親に明るい顔と声で応えました。
「私これから今までよりもっともっと幸せになるね」
「そうなるんだ」
「それが私達の願いだからね」
 ふわりの犬の両親もこう言いました、そして自分達の娘の顔をそれぞれ優しく舐めてあげました。その後で、でした。
 先生達はキャンピングカーに入って帰路につきました、その中で先生はふわりからさらにお話を聞きました。
「じゃあ前の飼い主の人達はだね」
「ええ、前のママはお腹が大きくなってね」
「ずっと寝る様になってからだね」
「前にお話したわね」
「お散歩に行かなくなってだね」
「ご飯も忘れる様になってね」 
 そうしてというのです。
「私を振り向かなくなったの」
「それで病院に行って」
「前のパパはずっと帰りが遅くなって」
「多分病院にも行っていたね」
 お仕事から帰ってとです、先生は察しました。
「そうだね」
「私はそこはわからないけれど」
「きっとそうだね」
「そうなの」
「それで前のパパは君をお散歩にはだね」
「前のママと一緒に行ってたけれど」
 それでもというのです。
「一人だとね」
「連れて行かなかったね」
「そうだったの」
「成程ね、じゃあ君は前の飼い主さんのお腹が大きくなってからは」
「ずっとお散歩に行ってなくてね」
 それでというのです。
「お家の中を歩き回っていたの」
「我慢していたんだね」
「行きたかったけれどね」
 そのお散歩にです。
「けれど私お姉ちゃんになるから」
「ずっと我慢していたね」
「前のママをずっと見ていたの」
「見守っていたんだね」
「前のママも大変そうだったし中に赤ちゃんがいたから」
 だからだというのです。 
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