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星河の覇皇

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第七十八部第二章 マウリアへの警戒その十四

「少尉から」
「何かと違うな」
「正規軍は入り口によって」
「各国軍もそうなので」
「それを踏襲しているな」
「はい、本来なら正規軍も実力主義となりますが」
「それはだな」
「何かと難しいです」
 課程により昇進が違うその状況をあらためることはだ。
「各国軍もそうであり」
「士官学校が何故あるか」
「はい、士官特に将来の司令官を育成する」
「兵士から司令官はな」
「まず考えられません」
 軍の中でも見ているものが違うからだ、兵士と士官ではその立場の違い故に見るものも違ってしまうのだ。
「現実は」
「そうだな、本当にな」
「人間には寿命そして働ける時間があります」
「その時間の中でな」
「昇進も限られていて」
「一兵士から司令官、つまり将官になりますと」
「まずな」
「ありません」
 それが現実だというのだ。
「どうしても」
「兵士から士官になることもな」
「下士官を経て士官になることは」
「凄いことだな」
「はい、少尉から将官になることも」
 これもというのだ。
「中々です」
「ないことだしな」
「はい、サハラでもです」 
 戦乱の国でありそれこそ武勲を挙げれば幾らでも昇進出来たこの地域もというのだ。
「一兵士から将官は」
「そうそうないな」
「国家元首となりサハラを統一しかけた英雄はいても」
「彼だけだった」
「だから英雄と言われました」
「統一しかけた、だがな」
 そこで終わったというのだ。
「しかしな」
「はい、一兵士からはです」
 そこからだ、身を起こしてというのだ。
「そうそうです」
「ないのが現実だな」
「士官教育を受け」
「士官としてはじめてな」
「そしてその能力を認められて」
「司令官になるな」
「今は将官にはなれますが」
 それでもとだ、八条はアッチャラーンに話した。
「しかしです」
「司令官にはな」
「そうはなれないです」
 如何学校や一般大学を出た者でもだ。
「特に大将は」
「大将以上になるには議会の承認が必要だ」
「中央政府議会の」
「それだけにな」
「少なくなります」
 連合軍の軍制度では中将までは多い、しかし大将になるとかなり少なくなり元帥になると百三十億の中で三十人だけだ。
「そこに兵士からとなると」
「まずないな」
「二十一世紀までの軍隊ですと一兵士から艦長になる」
「そうしたものだな」
「こうしたこともです」
 まさにというのだ。 
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