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オズのジンジャー将軍

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第六幕その五

「私もね」
「そうしてくれるわね」
「ええ、私として努力して」
「そうしてよね」
「お仕事もしていくわ」
「私もそうしてるし」
 ドロシーもというのです。
「だからね」
「そうしていくわね」
「やっぱりそれぞれの個性がありますよ」
 将軍も言ってきました。
「ですから」
「それぞれでなのね」
「努力していって」
 そしてというのです。
「やっていきましょう」
「将軍もそう言ってくれるなら」
「はい」
「そうしていくわ」
「それでは」
「ここで人を妬むことはないですね」
 カルロスはビスケットを食べつつ言いました。
「そうですね」
「オズの国ではね」 
 将軍はカルロスに答えました。
「そうね」
「そのこともいいことね」
「そういえば私も働くことは嫌だったけれど」
 それでもとです、将軍は叛乱を起こした時のことを言いました。
「それでもね」
「あっ、妬むことはですね」
「私もなかったし」
「参加した人達もですね」
「皆ね」
「妬むことはなかったですね」
「要するに家事が嫌だったのよ」
 その時の将軍はというのです。
「それでね」
「叛乱を起こして」
「楽になりたかっただけで」
「それでなんですね」
「偉くなりたい、羨ましいとかは」 
 そうした感情はというのです。
「今振り返るとね」
「なかったですね」
「これといってね」
「そうだったんですね」
「オズの国ではね」
 妬むという感情はというのです。
「ないわね」
「自分が満足していたら妬んだりしないよね」
 トトがここでこう言いました。
「これといって」
「そうよね」
 将軍はトトにも応えました。
「そうだったらね」
「特にね」
「自分が満足していないと」
「オズの国では皆いつも満足しているから」
「だからね」
 それでというのです。
「私もね」
「妬んだりしていなかったね」
「そして今は余計にね」
「満足しているから」
「全くよ」
「誰も妬んでいないね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「本当にね」
「満足出来たらいいよね」
「誰でもね」
「誰もが満足している」
 ここでこう言ったのはドロシーでした。
「それがオズの国よ」
「お伽の国だからですね」
 カルロスが応えました。 
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