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星河の覇皇

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第七十八部第一章 二度目の会戦を観てその十四

「いいとだ」
「言われる方ですね」
「だからしっかりとお話をしてだ」
 そのうえでというのだ。
「その様にさせてもらう」
「そうされますね」
「私としてはな。しかしだ」
「はい、八条長官は筋の通っているお話には頷いてくれますが」
「そうでないとな」
「必ずです」
 シコースキーもこのことを知っていて言う。
「首を横に振られます」
「そうした方だな」
「道理がわかっておられる方なので」
「どうしてもな」
「はい、道理がない。若しくは国にとってよくないと思われると」 
 それでだ。
「あの方は」
「首を必ずな」
「横に振られます」
「そうだな」
「はい、ですから」
 それこそというのだ。
「総監もですね」
「しっかりとな」
「筋を通されて」
「話す」
 こうシコースキーに話した。
「そうする」
「頑張られますか」
「そうするつもりだ」
 ここで微笑んで言ったマトリョーフだった。
「私もな」
「はい、それでは」
「教育には時間がかかる」
「まさにローマは一日にして成らずですね」
「教育も然りだ」
 これもというのだ。
「やはりな」
「一日にして成らずですね」
「確かな将兵もまたな」
「だからあの艦艇にしても」
「独特な艦だけにだ」
「教育にはですね」
「指揮官も含めて教育しないとな」
 士官それも司令官クラスもというのだ。
「駄目だ」
「そうでないと確かな運用は出来ませんね」
「かつては独自の艦隊で運用されていたが」
「今は」
「そうならないかも知れないが」 
 それでもというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「その教育はだ」
「艦隊に所属していても分艦隊司令官クラスになりますので」
「やはり司令官だ」
 そうなるというのだ。
「だからな」
「指揮官クラスの教育もですね」
「していきたい、それもだ」
「長官にお話されますね」
「そうしてだ」
 そのうえでと言うのだった。
「確かな戦力となる」
「だからこそ」
「しっかりとした教育を確立したい」
「そうなりますね」
「そうだ、ではな」
 八条、彼にというのだった。
「後日お話をしてくる」
「吉報を待っています」
 シコースキーはマトリョーフに微笑んで応えそのうえで彼と共に鯨のステーキを食べ終えデザートのゼリーを迎えそれも楽しんだ。
 そして後日実際にだった、マトリューフは教育総監として八条に会いそのうえで彼の意見を述べた。すると。 
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