| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

麗しのヴァンパイア

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百五十三話

                  第三百五十三話  元に戻ってから
 そこにいたのは華奈子達がよく知っている先生だった、先程とはまさに別人の普通の姿であると言えた。
 その姿でだ、先生は七人に話した。
「お色気はいつも出す必要はないのよ」
「出したい時にですね」
 華奈子が尋ねた。
「出せばいいんですね」
「そうなの、今見せた通りにね」
「そうしたものなんですね」
「いつも出していると」
 先生はその場合も話した。
「かえってよくないのよ」
「そうなんですか?」
「不必要なトラブルになるから」
 だからだというのだ。
「普段はね」
「出さない方がいいんですね」
「自然と持っていてね」
 先生はそうした人のことも話した。
「出ている人もいるわ」
「そうなんですね」
「そうした人がいても」 
 それでもというのだ。
「お化粧や服装、仕草でね」
「そうした人も隠せるんですね」
「そうよ」
 その通りだというのだ。
「それが出来るの」
「そうなんですね」
「だからね」
「服装とお化粧とですね」
「仕草よ」
「その三つですね」
「そう、お色気はね」
「それで出したい時にですね」
「出すべきでその時にどう出すか」
 そのことをというのだ。
「勉強したらいいの。ただね」
「ただ?」
「皆小学生だから」
 それでというのだ。
「十年位先になるわ」
「お色気が出るのは」
「多分ね」
 そうだというのだ。
「そうなるからずっと先のことよ」
「十年も先のことなんですね」
「だから今はそんなに考えることはないわ」
 先生は華奈子にも他の娘達にも笑顔で話した。
「とりあえずはね」
「そうですか」 
 華奈子はそう聞いて首を傾げさせた、そうして今は先生のお家を皆と一緒に後にした。


第三百五十三話   完


                 2021・3・25 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧