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オズのジンジャー将軍

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第二幕その九

「これは間違いないよ」
「こんなに美味しくなった理由は何かな」
 カルロスは今度はパイナップルを食べながら首を傾げさせました。
「一体」
「それは肥料がよくなったからよ」
 将軍が答えました。
「それでなのよ」
「肥料ですか」
「ええ、オズの国の肥料は前よりもね」
「よくなってですか」
「それでね」
「お菓子も果物もですね」
「そいう、どれもね」
 お家にある全部のものがというのです。
「美味しくなったのよ」
「そうなんですね」
「オズの国はいつも進歩しているから」
 ドロシーは苺を食べています、そのうえでのお話です。
「肥料もね」
「よくなっていっているわね」
「だからね」
 それでとです、将軍に答えます。
「将軍のお家のお菓子や果物もよ」
「美味しくなっているのよね」
「そうなのよね」
「ええ、それでね」 
 将軍はクレープを食べつつ言いました。
「種類も増えたわ」
「そうよね」
「最近では日本や中国のものもね」
「作っているのね」
「ええ、それでね」
 将軍はさらに言いました。
「お饅頭とか杏仁豆腐もね」
「作っているのね」
「それが実る木を植えてね」
 そうしてというのです。
「育てているわ」
「美味そうな羊羹ね」
 ドロシーは羊羹を見て言いました。
「これは」
「そうでしょ、ちなみに特に桃饅頭が自信があって」
 将軍は桃饅頭を出してドロシーに言いました。
「これが凄く美味しいのよ」
「じゃあ頂いていいかしら」
 アン王女が言ってきました。
「そんなに美味しいから」
「ええ、どうぞ」
「それじゃあね」
 王女は実際にその桃饅頭を受け取りました、そのうえで一口食べてそうして将軍に笑顔で言いました。
「物凄く美味しいわ」
「そうでしょ」
「こんなに美味しいなんてね」
「特に出来がいいのよ」
「この桃饅頭が」
「そうなのよ」
「どうもです」
 コリーのシュガーも食べています、見ればクレープを食べています。
「ご主人は桃饅頭がお好きになったらしくて」
「最初に食べてからね」
 将軍も言います。
「そうなってね」
「それで、ですね」
「どうもその好みがお菓子にも入って」
 そうしてというのです。
「美味しくなっているみたいね」
「左様ですね」
「だからね」
 それでというのです。
「一番美味しくなるのかしら」
「そうかも知れないですね」
「ただ。私は甘いものは何でも好きで」
「お菓子や果物はですね」
「何でもね」
 どんなものでもというのです。
「好きだから」
「それで、ですね」
「どれも美味しくなるみたいね」
「そうですね」
「それに私はね」
 こうも言う将軍でした。 
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