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麗しのヴァンパイア

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第三百四十五話

               第三百四十五話  母に聞いてみた
 華奈子と美奈子は色気について考え続けた、それである日家で夕食の時に母に対して二人で尋ねた。
「お母さん、色気ってどうして出るの?」
「どうしたら出るのかしら」
「色気?お母さんもね」
 母は娘達に聴かれてこう返した。
「実はね」
「ないの?」
「そうなの?」
「色気あるって言われたことないわよ」
 娘達にはっきりと言った。
「お母さんは」
「お父さんにも?」
「言われたことはないの」
「奇麗とか可愛いとは言われたけれど」
「それでもなの」
「色気があるとはなの」
「言われた記憶はないわ」
 実際に自分の記憶を辿って答えた。
「そんなことはね」
「そうなのね」
「一度もなのね」
「ええ、だからね」
 そうした事情でというのだ。
「そのことは言えないわ」
「そうなのね、いや今田先生や今日子先生見てたら」
 華奈子は魔法の先生達のことを話した。
「何かね」
「お二人は色気あるわね」
 母も先生達について述べた。
「確かに」
「先生達みたいなのが色気なの」
「ええ、お母さんもこれはって思うから」
 色気があるとだ。
「そう思う位だから」
「そうなのね」
「そういえば」
 ここで美奈子も言った。
「お二人は男の人からも人気があるわ」
「奇麗でよね」
「色気があるって言う人いたわ」
「そうでしょ、先生達みたいな人がね」 
 母は娘達に話した。
「色気があるって言うの。けれどお母さんは言われたことないから」
「それでなの」
「お母さんはどうとは言えないの」
「具体的にはね。そういうのの出し方とかは」
 そうしたものはというのだ。
「全く知らないわ」
「そうなのね」
「それじゃあ」
「ええ、お母さんには聞かないでね」
 色気のことはとだ、母は娘達に言った。そして娘達もそう言うのならと以降母に色気のことは聞かないことにした。


第三百四十五話   完


                 2021・3・1 
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