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インフィニット・ストラトス ~五年後のお話~

作者:リクヤ
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学園生活
  第九話 転校生登場!! 急

???

街中の大通り。サラリーマンや学生、買い物の主婦など、様々な人が歩いている中に彼女はいた。


赤色のジャージを着ていて一見だらしがない様に見えるが、それをこの女性が着るとそんなことは微塵も感じさせないほど、彼女はオーラを放っていた。



「―――事があるんだけどよ―――」



どうやら電話をしているらしい。




『やあやあ、あーちゃんの頼みとあれば何でもやるよー』


「嬉しいね。頼みというのは――――を用意して欲しいんだ。今週中までにしてもらえると有難い」


『ふふん、私を舐めないで欲しいねあーちゃん、その位朝飯前だね』


「本当かい?なら今日の12時に取りに行っていいかい?」


『もちろん!でも、何に使うんだい?』


「実は弟子に会いに行こうと思ってるんだよ。それの手土産さ」


『あーちゃんの弟子か・・・おもしろそうだね!私も一緒に行こうかな♪』


「きっとあんたも気に入るよ。じゃあ私は少し用事があるからまた後でな」


『うん。しっかりと用意しておくので任せたまえ~」


「頼むよ」


そう笑いながら言って携帯を閉じ、ポケットの中にしまう。
その後、彼女は小さな路地に入っていった。












「さて、あいつは元気にしてるかな?」










_________

放課後


ここはIS学園にあるアリーナの一つである第五アリーナ。あまり使われないアリーナだが、今は二人の人影がある。
一人はISを装備してブレードを構えている。
もう一人はISブレードを構えているがISを装備していない。


お互い相手の様子を伺うように動かない。
暫く経ち、ISを装備していない方が斬りかかる。


もう片方はそれを受け止め、反撃を仕掛ける。
しかし、斬りかかった方はISを装備していないにもかかわらず、軽々と受け止めてしまう。
ISに乗っている方は、空に飛び空中から攻撃を仕掛けてみたがいなされてしまう。



そんな斬り合いが何回も繰り返される。



50回を過ぎた頃だろうか。
装備していない方が相手の懐に潜り込み、ブレードを弾き飛ばすことで斬り合いが止まった。







「ふーっ。まあ最初でこれなら上出来だな」






そう言ったのはブレードだけだった方―――織斑一夏である。






「・・・でも私はISを装備しておきながら勝てませんでした」






そう言うのは綺麗な金髪の少女―――アシリア・アルバレルトである。






そう、これはアシリアが頼んでいた特訓である。



まだ頼んで次の日ではあるが丁度アリーナも借りることが出来たので今日からやることになったのである。


そして、その特訓として最初に織斑先生が言ったのは







『ISを装備した状態で一撃でも俺に攻撃を与えること』








最初聞いたときは馬鹿にでもしているのかとアリシアは憤慨したものだが、やってみたらこの有様。何回斬りかかっても防がれてしまい、最後にはブレードを弾き飛ばされてしまった。



こうやって実際に手合わせをするとわかる。

これがモンド・グロッソ優勝者の実力なのだと。






もしもこの強さに少しでも近づくことが出来たなら、きっと・・・


そう思うアリシアであった。







――――――――――
輝龍SIDE




「おーい、リュー。遅いぞー早くしろー!」



「ハアハア・・・少しは休ませろ・・・」




ここは学校の中でも校舎から離れたところにあるアリーナの外である。



今、俺はメイとの約束道理に放課後、学校を案内している途中である。
しかしメイの進むスピードがいかんせん速すぎて、ばててしまった。




あんなスピードでまったく疲れてないってドンだけだよ・・・




「リュー、体力なくなったんだじゃねーのか?」



「お前がおかしいだけだ・・・ハアハア・・・」



「まあ、インディアンに追われたりして体力ついたからなー」



「インディアン!!??」



「逃げ切ったけどな!」



「逃げ切ったのかよ!!」



こいつの運動能力は化物か!!




「ちなみにインディアンとは友達になったぞ。これがその証」



そう言いながらメイは自分のつけているバンダナを指し示す。



「あー。そのバンダナはそういうことだったのか。前のときはつけてなかったもんな」


「絆の証ってことでくれたんだ。みんな元気にしてるかなー。おっと!こうしちゃいられない!早く冒険の続きしないとな!!」


「あっ!おい!」



メイは建物の中に入っていってしまった。



「あれ?ここは・・・」



メイが入っていった建物は第五アリーナ。普通放課後は使われていないはずである。何故開いているのだろう?



「と・・・そんなこと考えてる場合じゃないな、早く追わないと」




―――――――――
アリーナ内



アリーナの中にいたのはアルバレルトと織斑先生だった。


「あれ。二人とも何をやってるんですか?」


何故二人がこんなところにいるのだろう?



「ん?ああ、西条か。今はアルバレルトの特訓中だよ」



「あなたに負けたせいで戦えるチャンスが潰れましたからね。特訓しないとだめなんですよ」



「うっ・・・」



いつもアルバレルトの言葉は俺の心を抉る。



「どうだ、ここに来たのも何かの縁だし西条も一緒に特訓するか?」



「いいんですか!?」



ブリュンヒルデである先生の特訓を受けられるだなんて有難い。



「織斑先生。私の特訓じゃないんですか」



「うっ・・・いやいやアルバレルト、ライバルがいたほうが良いと思ってだな・・・」



「はぁ・・・まあいいですよ。教えてもらっている立場ですから」



「・・・ごめんな」



「あっ、でも先生、俺今日は無理です。今メイの案内の途中なんですよ」


「え?でも(レイ)
はどこにいるんだ?」


「そうだった!メイがこっち来た筈なんですけど知りませんか?」


「うーん。分からないな」





「もしかしてあれですか?」




「え?」








アルバレストが指を差す先―――司令室には機械をおもしろそうに操っているメイの姿があった。




「メイイイイイイイィィィィィィィィィィ!!!!!あの野郎ーーーーーーーー!!!!!」








急いでダッシュで司令室へ走る。あのままほっておいた何が起こるかわからない。



「大変そうだな・・・西条・・・」


「本当ですね。いい気味です」





――――――――――
司令室


司令室に着き、ドアを急いで開ける。



「メイ!!!何やってんだ!!!」


「うぉ!!!!リュー、そんなに急いでどうしたんだ!?」


「お前を止めに来たんだよ!!!」



急いでメイをコントロール板から引き剥がす。



「ああ!!何すんだよ、リュー!!」


「勝手に変なことして何言ってんだよ!!まったく、何が起こるか分からないんだぞ!!」





そう言った瞬間、アリーナは強い衝撃に襲われた。




「な、何だ!!??」


「メイ!!お前何をしたんだ!!」


「あたしじゃねーよ!!」


「まあ、何をしたかは後で聞くとして、今は状況確認だな」


「だからあたしじゃないってばーー!!」




司令室からアリーナを覗く。











するとそこには全身装甲(フル・スキン)のISが二体立っていた。


 
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