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五人の娘を

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第二章

「何といっても」
「だからね」
 それでというのだ。
「五人共よ」
「大変だな、本当に」
「大変でも子供だから」
 自分達のとというのだ。
「もうね」
「公平にか」
「贔屓なく」
 親ならというのだ。
「育てないとね」
「駄目か」
「これは絶対よ」
「そうか、じゃあ本当にな」
「大変よ、けれど二人でね」
「頑張っていくか」
「そうしていきましょう」
 今自分達の傍で寝ている二人の赤子を見て話した、そしてだった。
 二人は三つ子が生まれると彼女達も育てていった、上の二人はそれぞれ園子と小百合といって。
 下の子達は早苗と満里奈、美奈代といったが五人共だった。
 二人で育てていった、だが。
 仕事から帰った夫は毎日妻にすぐに言われた。
「じゃあ今日もお願いね」
「ああ、子供達の面倒をな」
「見てね、今日は私が三人の面倒見るから」
 早苗と満里奈、美奈代のというのだ。
「あなたはね」
「園子と小百合か」
「二人をね」
「見るな」
「そうしてね」
「わかった、じゃあすぐに着替えて」
 言ってすぐにだった。
 夫は実際にスーツからジャージに着替えてだった、双子のおむつを替えたりミルクをあげてあやしてだった。
 世話をした、その間妻は。
 三つ子の世話をしていた、それで夕食の時もだ。
 素早く掻き込んだ、それから妻は夫に言った。
「じゃあね」
「食べたからな」
「今度はお風呂よ」
 それだというのだ。
「お願いね」
「わかっているよ、じゃあね」
「二人をお風呂に入れてあげてね、それでだけれど」
「その時にだね」
「くれぐれもね」
 妻は夫に念を押して話した。
「本当にね」
「のぼさせたり溺れさせたり」
「そうしたことはしないでね」
「丁寧に洗ってあげることだな」
「そう、いつも言ってるけれど」
 こう夫に言うのだった。
「二人共まだ赤ちゃんだからね」
「やっとはいはい出来た位だしな」
「だからまだまだね」
「気をつけないとな」
「そう、だからね」
「二人共な」
「気をつけて」
 そうしてというのだ。
「お風呂に入れてあげてね」
「ああ、そうするな」
 夫も娘達の命に関わるから肝に銘じて頷いた、そしてだった。
 双子の上の娘達を風呂に入れた、その後で妻が三つ子を風呂に入れた。二人共それが終わってからだった。
 娘達にミルクをあげたりおむつを替えたりもした、その後でようやく寝たが。
 夜泣きがしてだ、二人は起きた。 
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