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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第四百五十六話 空から来た者達その六

「だからな」
「それでか」
「はい、俺なんて本当に」
 また猿渡に話した。
「大したことないですよ」
「そこで自分って言ったらそれまでだろ」
 猿渡はその智樹に笑って返した。
「そこでそう言うのがな」
「器が大きいってことですか」
「自分で自分を尊敬しろって真顔で言う奴なんて誰からも尊敬されないんだよ」
「むしろ軽蔑されるよな」
「そうだよな」
「そんなこと本気で言ったらな」
 赤羽、青羽、黄羽が口々に言った。
「正直恥知らずもいいところでな」
「絶対に尊敬されるどころかな」
「滅茶苦茶に軽蔑されるぜ」
「そうだろ、俺だって軽蔑するからな」
 猿渡は三羽にも応えた。
「そんなこと本気で言う奴はな」
「そうだよな」
「そえで自分を大物とか言う奴もな」
「実は大物じゃないよな」
「そうだよ、だからな」
 猿渡は再び智樹に顔を向けて彼に話した。
「君はな」
「大物ですか」
「そうだよ」
「私でも殺していました」
 内海はきっぱりと言い切った。
「そこまでの外道は」
「殺してました?」
「他の者を徹底的にいたぶり楽しむ」
 淡々としているが嫌悪に満ちた言葉だった、内海はその言葉を眼鏡に手を当てながら智樹に述べた。
「まさに邪悪です」
「だからですか」
「私が若し彼を前にしたなら」
 その時はというのだ。
「容赦しません」
「そうなんですね」
「しかし君は違います」
 智樹、彼はというのだ。
「下の世界に来ればいいだけでしたね」
「ええ、それは」
「そう言えることはです」
 まさにというのだ。
「器が違います」
「そうですか」
「貴方は非常に大きな器の方です」
「そういえばね」
 美空はこう言った。
「君イカロスちゃんにも普通に接してるわね」
「それがどうかしたんですか?」
「エンジェロイドでもいいのね」
「笑うまで随分時間がかかりましたけれど」
 それでもとだ、智樹は美空に何でもないといった声で答えた。
「それが何か」
「人間じゃなくてもなのね」
「そんなこと気にしませんでした」
 全くというのだ。
「本当に」
「それよ。自分と違う存在でも何でもなく受け入れる」
「そのことがですか」
「凄いわ。しかも親密だから」
「マスターは最高のマスターです」
 イカロスは微笑んでこう言った。
「私にとってもニンフやアストレアにとっても」
「ダイダロスにとってもか」
「はい、誰よりも」
 智樹にも微笑んだまま話した。
「マスターは」
「そうだといいけれどな」
「マスターですから私達は今も楽しく過ごせています」
「俺は平和な人生が一番だけれどな」
「では今は楽しくないですか」
「いや、楽しいさ」
 平和でなくともとだ、智樹はイカロスに笑って答えた。 
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