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八条学園騒動記

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第六百五話 果てしない推理その七

「和解は成ったみたいだよ」
「そうみたいだね」
「超常現象みたいな展開だけれど」
「まあ神様のお話からだね」
「和解して」
「推理に戻ったんだ」
「そうみたいだね」
「閃いたって言ったわよ」 
 エミリーは字幕を見て指摘した。
「ホームズが」
「カーリー女神のご加護って言ってるね」
 トムもそれを見て言った。
「字幕だと」
「そうよね」
「そう言ってるってことは」
 それならとだ、トムはさらに言った。
「やっぱりね」
「閃いたのね」
「カーリー女神のご加護でね」
「ホームズって捜査するでしょ」
 エミリーは自分が知ってるホームズの知識を述べた。
「そうよね」
「うん、現場も見て容疑者の証言を聞いてね」
「それで推理してね」
「トリックやアルバイも暴いてね」
「犯人を突き止めるわよね」
「閃いたとか」
「ない筈よ」
 ホームズにはというのだ。
「確か」
「そうなんだけれどね」
「閃いたとかね」
「しかもカーリー女神のご加護って」
「これホームズかしら」
「相当違うね」
 トムは従姉に答えた。
「連合のホームズとは」
「というかね」
「というか?」
「もうホームズとはね」
「全く違うんだね」
「ええ」
 エミリーは答えた。
「もうそうとしかね」
「思えないんだ」
「私はね」
「閃きはあっても」 
 ホームズにもとだ、トムも答えた。
「それでもだよね」
「捜査して聴取してね」
「その果てにあるもので」
「そんなカーリー女神のご加護でとか」
「ないよね」
「そうでしょ」
「もうこの時点でホームズか」
「かなり疑問よ」
「あの、閃いたっていっても」
 シッドがここでこう言った。
「まだ四時間あるよ」
「この映画五時間以上あるからね」
「正確に言うと四時間以上だね」
「それだけあるよ」
「それで閃いたっていうのは」
「事件の解決にはだね」
「物凄く先じゃないの?」
 映画的にそうではないかというのだ。
「あと四時間以上あるのに」
「そういえばそうだね」
 トムは弟のその言葉に頷いた。
「ここで言う言葉じゃないね」
「どう考えてもね」
「じゃああと四時間以上何があるのかしら」 
 エミリーもそのことを疑問に思った。
「それは」
「まさかずっと歌って踊るとか?」
 シッドはこの可能性を指摘した。 
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