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八条学園騒動記

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第六百五話 果てしない推理その六

「推理向きとはね」
「言えないよね」
「元々ね」
 マウリアという国はというのだ。
「私のイメージとしては」
「そうなるんだね」
「けれどどんな国でもね」
「やっぱり推理ものってあるよね」
「創作のジャンルの一つとしてね」
「連合でもどの国にもあるし」
「だからね」
 エミリーはトムそしてシッドに応えつつ話した。
「マウリアにはマウリアの推理があって」
「今がそれだね」
「だからどんな神様を崇拝していても」
「推理になるんだ」
「私達とはまた違う考え方でね」
 マウリアのそれでというのだ。
「そうなるってことでしょうね」
「そうなんだね」
「ええ、それとね」
「それと?」
「まずはこの歌と踊りが終わって」
 マウリア映画ならではのそれがというのだ。
「今ホームズもワトソンも女の人と踊ってるけれど」
「本当にこの人達何者かな」
 シッドはこのことが不思議だった。
「さっきも言ったけれど」
「急に何処からともなく出て来たからね」
「人の部屋にね」
 ホームズの部屋にだ。
「しかも何十人もいるけれど」
「そこまで人が入られるお部屋だったか」
「内装が急に変わってるし」
「カーリー女神の祭壇はあるけれど」
 それでもだった、見れば。
「何か大きくなって立派になっていて」
「どう見ても違うね」
「さっきのまでの祭壇とはね」
「お部屋もね」
「また服変わったわね」
 エミリーが言うとだった。
 服がまた一瞬で変わった、今度はホームズが金ワトソンが銀になってそれぞれ踊っている人達もそうなり。
 笑顔で歌って踊りながら二人が握手した、それで歌と踊りは終わった。シッドはここまで観てこう言った。
「字幕も見たけれど」
「和解したね」
「そうだよね」 
 トムに問う様に言った。
「これは」
「多分ね」
「何時の間に和解したのかな」
「だから歌って踊ってそうしながらね」
「議論していたんだ」
「それが終わって」
「今和解したみたいだよ」
 トムもはっきりとは言えなかった。
「どうやら」
「そうなんだね」
「まあ一応はね」
「一応だよね」
「ダンシングタイムが終わって」
 歌と踊りのそれがだ。
「急に出て来た人達がいなくなって」
「消えたね、皆」
「お部屋も戻って」
 一瞬でそうなった。 
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