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星河の覇皇

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第七十七部第一章 二度目の嵐の前その二十九

「我々の様に常に頭もそして身体も鍛えているか」
「そうでもないですし」
「腐敗するのも当然だ」
 大尉は言い切った、尚この大尉にしても少尉にしても質のいい教師は問題にしていないが彼等は教師の雑務が激務であることを知らない。
「まさにな、しかしな」
「我々はですね」
「違う、常にだ」
「論文も書いてですね」
「チェックも行き届いてな」
「鍛えられてもいて」
 そうしてというのだ。
「そうはならない」
「全くですね」
「私は言うがな、いやもう言っているが」 
 大尉は難しい顔でこうも述べた。
「教師は好きではない」
「そうなのですね」
「高校では悪質な教師が多くいてな」
「そうした教師達を見てですか」
「嫌いになった」
 まさにというのだ。
「だからこう言う、偏見かも知れないが」
「いえ、有名です」
 少尉は大尉に冷静な顔で返した。
「連合の教師の世界は」
「実際に犯罪率が多くだな」
「腐敗が進んでいると」
「それも見ているがな」
「大尉はご自身の経験からですね」
「教師の世界をそう見ている」
 まるでヤクザ屋の様に腐敗しているというのだ。
「合法的なマフィア社会だとな」
「まさに。しかし最近は文部省も」
「何かとですね」
「教師の世界の改革を進めている」
「無能な教師達の排除ですね」
「邪悪な教師は有害だ」
 大尉は忌々し気な顔になり言い切った。
「ヤクザ者と同じだけな」
「社会にとって」
「そうだ、子供にトラウマも悪影響も与える」
 質の悪い教育や暴力によってだ。
「そうしてくる、それでだ」
「そうした教師は即刻ですね」
「排除していくべきだ、犯罪を犯していればだ」
 そうした教師達はというと。
「厳罰に処していけばいい」
「全くですね」
「あの世界こそ最もメスを入れるべきだ、ヤクザ者はすぐに捕まる」
 何しろ犯罪行為を行っているからだ、何か起これば警察もすぐに動く。こうした社会の常であると言われるが警察が健全な証拠だ。
「しかしな」
「教師の世界はといいますと」
「そうはいっていないからな」
「そこをですね」
「メスを入れていくことはいいことだ」
「問題のある教師は排除し」
「そうした教師が出ない様にする」
「それが大事ですね」
「さもないと連合全体に悪影響が出る」
 問題のある教師達の存在だけでというのだ。
「だからな」
「今の政府の教育改革もですね」
「いい、教師の世界は反発しているが」
 しかしというのだ。
「根本から変えないとな」
「教師の質はよくなりませんね」
「ヤクザみたいな連中が普通にいれば」
「生徒が可哀想ですし」
「腐る一方だ」
 それこそというのだ。 
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