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八条学園騒動記

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第六百一話 朝ご飯はその五

「それで洋蘭の世話以外にはね」
「動かないな」
「一日二回のね」 
 この時は誰でも面会謝絶だ。
「そうなのよ」
「マンションの屋上のビニールハウスの中でな」
「そうなった訳は」
「痛風だな」
「そのせいね」
「絶対にな」
「カア」
 オオウミガラスもそうだと言ってきた、だが。
 二人のその話を聞いていたトムは驚いて言ってきた。
「二人がそこまでわかるなんて」
「俺達は名探偵だぞ」
「これ位普通でしょ」
「ビール飲んだら痛風になるだろ」
「そうでしょ」
「それはそうだけれど」
 トムもこのことはしっていて頷いた。
「けれどね」
「俺達を捕まえて何を言うんだ」
「名探偵コンビでしょ」
「ましてこれ位普通だ」
「昔のビールが痛風の元だったことはね」
「それはそうだけれどまあこれ位はね」
 トムもあらためて思った、実際に昔のビールはプリン体のせいで痛風には非常に悪かったからである。
「わかるかな」
「当然だろ」
「もうね」
「俺達も朝からビールなんてしないしな」
「絶対にね」
「まあエウロパじゃ飲んでるけれどね」
 朝からというのだ。
「あそこは」
「そうだったの」
 ジャッキーはこのことは知らなかった。
「あそこは」
「そうだよ、今でも朝からね」
「ビール飲むの」
「ワインだってね」
 こちらの酒もというのだ。
「飲むよ」
「朝からお酒は駄目よ」
「馬鹿になるぞ」
 テンボはこうまで言った。
「だからエウロパの奴等は馬鹿なんだな」
「そうだろうね」
 トムも否定しなかった。
「実際エウロパの奴等皆馬鹿だけれど」
「特に貴族はな」
「何故馬鹿かっていうと」
 これは連合では広く言われていることだ。
「朝から飲んでいるからだよ」
「そうだな」
「そう、だからね」
「朝から飲まないことだな」
「ネロ=ウルフは特別だよ」
 この名探偵はというのだ。
「やっぱりね」
「そうだな」
「うん、ホームズと並ぶ名探偵だから」 
 タイプは違うがだ。
「推理が違うよ」
「俺達に匹敵するな」
「そうね」 
 テンボもジャッキーもここではこう言った。 
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