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オズの木挽きの馬

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第十幕その八

「そうしていたの」
「やっぱりそうだったんだね」
「ええ、それでね」
「それで?」
「貴方達牧場に戻るのよね」
 木挽きの馬から聞いたことをそのまま聞き返しました。
「そうするのよね」
「そうだよ」
「私も一緒に行っていいかしら」
 こう木挽きの馬にお願いしてきました。
「これから」
「君もだね」
「今は他にすることもないし」
「虹を造って遊んでいたんじゃ」
「それもそろそろ終わるつもりだったの」
 そうだったというのです。
「かなり造ったから」
「そうなんだね」
「お家に帰ろうと思っていたけれど」
「僕達に会ったし」
「それでね」
 だからだというのです。
「これからね」
「じゃあ一緒にね」
「行きましょう」
「また賑やかになったわね」
 恵梨香はポリクロームの参加ににこりと笑って言いました。
「ポリクロームも来てくれて」
「そういえばポリクロームと会うのって久し振りだね」
「一緒に旅をするのも」
「じゃあこれも縁だし」
「一緒に行きましょう」
 ジョージ達四人も続きました。
「それじゃあね」
「ポリクロームとも一緒にね」
「牧場に戻って」
「その間の旅を楽しもうね」
「そうすればいいわね、オズの国の旅って」
 恵梨香のお顔はにこりとしたままでした。
「何時何があるかわからないから」
「いいよね」
「それが全部楽しいことだから」
「だから最高なんだよ」
「オズの国の旅の素晴らしいところよ」
「そうよね、じゃあ宜しくね」
 恵梨香はポリクロームにあらためて言いました。
「これから」
「こちらこそね」
「じゃあ旅を進んでいきましょう」
 ポリクロームも入ってでした。
 皆は帰り道を進んでいきます。そしてその川に着いてです。
 皆はグリンダが言った橋を観ました、するとその橋の前に立札があってこの一文が書かれていました。
「はしを渡ってはいけないって」
「そう書いてあるね」
 モジャボロは一文を読んだ木挽きの馬に続きました。
「間違いなく」
「あの、橋なのにね」
「はしを渡っていけないって」
「変なこと書いてあるね」
「この橋修理中なのかしら」
 ガラスの猫も首を傾げさせました。
「若しかして」
「そうは見えないわね」
 黄金の羊は橋を見て言いました。
「別に」
「丈夫そうだね」
 木挽きの馬は橋を見てあらためて言いました。
「木製にしても」
「ええ、というかオズの国の橋って壊れないでしょ」
「一旦造ったら期限まではもつよ」
「それで期限が来たら修理するのよね」
「その筈だよ」
「何ならね」
 ここでポリクロームが言ってきました。 
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