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夢幻水滸伝

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第百八十四話 統治システムその一

               第百八十四話  統治システム
 プールで枢軸の面々まで加えて楽しい会合を終えた中里達太平洋と地下世界の星の者達は今京都に集まっていた、そこでだった。
 会議を開いていたがここで太宰が言った。
「まずは国名からです」
「決めるんやね」
「はい、十星連合でどうでしょうか」
 棟梁の座にいる綾乃に答えた、皆御所の会議の間に集まっている。太宰は綾乃の一段下の左手の席にいてそこから神星の者達そして天地人の星の者達が揃っている。
「国名は」
「十星、うち等やね」
「そうです、神星の方々とです」
 それにとだ、太宰は綾乃にさらに話した。
「十は全てを表すということで」
「ここにおる皆もやね」
「表します、如何でしょうか」
「ええと思うで」
 綾乃は太宰ににこりと笑って答えた。
「うちは」
「そうですか、では他の方のお考えは」 
 太宰は一同に聞いた、反対意見はなかった。これで先ず国名が決まった。太宰はそこからさらに話した。
「次に国旗ですが」
「それも考えたんやね」
「それぞれの地域の旗はそのままにしまして」
 綾乃に対して答えた。
「国旗はです」
「今それ持ってる?」
 その国旗をとだ、綾乃は太宰に問うた。
「それやったら見せて欲しいけど」
「こちらです」
 太宰は早速出してきた、その国旗は。
 白地で中央に十の金色の星がある、太宰はその旗を見せて話した。
「これが十星連合の国旗の試案ですが」
「それでええと思うで」
 綾乃は今回も笑顔で答えた。
「うちは」
「では反対意見は」
 これはなかった、それで旗も決まった。ここで綾乃は言った。
「これで国名と国旗は決まったし」
「はい、後はです」
「国歌もやね」
「それはです」 
 太宰は今度は楽譜と詞を出してその場にいる者全員に渡した、それを渡してからそのうえであらためて言った。
「こうしたものです」
「これが国歌やね」
「左様です、ロシティー君達が作詞作曲をしてくれました」
「正直苦労したけどな」
 そのロシティーが笑って言ってきた。
「どないや」
「ええと思うで」
 綾乃は国歌についてもこう述べた。
「これで」
「ほなこれでやな」
「国歌も決まりやね」
「そういうことやな」
「うん、これをうち等も民の人達も歌うんやね」
「そうです、同じ国旗と国歌を持つ」
 また太宰が言ってきた。
「その国家が今動きはじめているのです」
「そういうことやね」
「そして」
 太宰は己の言葉を続けた。
「次はです」
「統治の仕組みやね」
「はい、三権は分立させました」
「立法、行政、司法はやね」
「そうしました、また議会もです」
 これもというのだ。
「上下置きます」
「それは民から選ばれるんやね」
「この都に国会を置き」
 そしてというのだ。
「そこで、です」
「上下の議会を置くんやね」
「我々星の者達だけで政は出来ません」
 太宰は言い切った。 
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