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星河の覇皇

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第七十六部第三章 エウロパから見た死闘その三十六

「ですから」
「それで、ですね」
「我々もそれは同じなので」
「あの政策については」
「出来るだけです」
 まさにというのだ。
「多くの予算に人員も必要なので」
「サハラとの対立を避けて」
「向かうべきです、あの暗黒宙域を踏破するのですから」
「何十万光年もある」
「はい、あちらをです」
 まさにというのだ。
「そう考えると非常に」
「大航海時代と同じく」
「軍も使うでしょうし」
 軍艦や軍人達をというのだ。
「ですから」
「そういえば踏破の間中継基地もでしたね」
「大航海時代は築けませんでしたが」
 そのまま大海を進んでいた。大西洋を乗り越え喜望峰も回った。その中で多くの犠牲も出してきた。
「ですが」
「今は築けますし」
「スペースコロニーなりですね」
「それを築いていって蛙飛びにです」 
 進み拠点で休み整備や補給を受けつつというのだ。
「進みそしてです」
「暗黒宙域の先にですね」
「至る必要があるので」
「それで、ですね」
「戦争をしている余裕はない筈です」
「戦争は確かに」
 ヒルデルセンも戦争についてはこう言った、内政では積極的でもだ。
「収入につながらない」
「ただ出費と犠牲を出すだけのですね」
「政策としてはです」
「非常にコストが高いですね」
「出来る限り執るべきではない政策です」
「そう思います、私も」
「成功しても採算が取れるかは微妙で」
 そう考えてだった。
「私は軍事は専門家でもないですし」
「だから余計にですね」
「政策として主張はしません」
 こうランズハイムにも話した。
「それも一切」
「左様ですね」
「私はあの政策は壮大で賭けでもあると思いますが」
「それでもですね」
「戦争よりはです」
 それを行うよりはというのだ。
「いいと思っています」
「そうした政策でもですね」
「はい」
 まさにというのだった。
「私は賛成出来ます、しかも国力を使っても」
「新天地をですね」
「手に入れるべきです」
 何としてもというのだ。
「エウロパは」
「大航海時代の様に」
「あれからでしたし」
「欧州の飛躍がはじまったのは」
 手に入れた植民地から富を得てだ。
「ですから」
「この度もですね」
「新天地を手に入れて」
 そしてというのだ。
「そのうえで」
「さらにですね」
「新天地の富で以て」
「国力を得て」
「そうして産業革命、農業革命に匹敵するものを」
 欧州の発展を確固たるものにしたこの二つもというのだ。 
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