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オズの木挽きの馬

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第三幕その二

「恵梨香が知っているから」
「だからっていうの」
「そうなら色々と教えてくれるかな」
「私でよかったら」
「宜しく頼むよ」
「そうさせてもらうわね」
 恵梨香もこう答えました。
「その時は」
「それじゃあね」 
「ええ、忍者屋敷よ」
 グリンダも笑顔で答えました。
「実際にね」
「そうなんですか」
「皆あまりにも変わった、独特な場所でね」
「出ることにですか」
「苦労しているの」
「そうなんですね」
「お侍さんやお公家さんのお屋敷とも違うから」
 だからというのです。
「苦労しているの」
「そうなんですね」
「私も忍者のことは不思議だと思っているわ」
「グリンダさんもですか」
「この世のものでない様な」
 そこまでというのです。
「不思議に思っているわ」
「外の世界の忍者は別に」
 恵梨香はグリンダに答えました。
「運動神経や工夫した道具を使うもので」
「おかしくないのね」
「はい」
 これといってというのです。
「その実は」
「そうよね」
「オズの世界の忍者は知らないですが」
「オズの国の忍者は外の世界の忍者と違うね」
 ジョージも言ってきました。
「やっぱり」
「外の世界は外の世界でね」 
 神宝も言ってきました。
「オズの国はオズの国だから」
「オズの国はお伽の国よ」 
 ナターシャはこのことを指摘しました。
「それなら忍者もお伽の国の忍者ね」
「実際に漫画やゲームみたいなことをしても」 
 カルロスは言いました。
「不思議じゃないね」
「オズの国はそうした国だから」
 それでと言うモジャボロでした。
「忍者も不思議だろうね」
「だとしたら」
 恵梨香は皆の言葉を聞いて言いました。
「水蜘蛛の術とか壁歩きの術とか蝦蟇を操ったり変身したりとか」
「そうした忍術もだね」
「使えるんでしょうか」
「そうかも知れないね」
「私達が生まれるずっと前の漫画ですと」
 恵梨香はそちらの作品のお話をしました。
「もう忍術は魔法みたいなんですよ」
「変身したりするのね」
「分身も普通にしますし」
 恵梨香はその魔法を使うグリンダに答えました。
「物凄いんですよ」
「そうなのね」
「何でも変身したりして」
「それは凄いわね」
「そんな忍者でしょうか」
「聞くところによると凄いけれど」
 それでもとです、グリンダは恵梨香に答えました。
「別にね」
「お会いしたことは」
「ないの」
「そうですか」
「カドリングにもいるけれど」 
 それでもというのです。 
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