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犬へのプレゼント

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第二章

「食べないから」
「食べるものについては」
「ないし」
「これはもうね」
「別にないわね」
「そうだね」
「けれどパーティーは開いて」
 そうしてとだ、妻は話した。
「だからね」
「それでだね」
「プレゼントをすることね」
「チャッピーは犬だから」
 それでとだ、夫は妻に話した。
「首輪とかおもちゃとか」
「ブラシとか」
 ブラッシング用のだ。
「そういうのね」
「そうだね」
「じゃあ美緒にもね」
「そうしたお話をしようか」
「そうね」
 二人でこう話してだった、父は首輪を母はブラシを買ってだった。
 チャッピーのお誕生日のパーティーを開くことにした、そうして家でチャッピーを中心にしてお誕生日のお祝いをしたが。
 ここでだ、両親がまずチャッピーにプレゼントをした。するとチャッピーは尻尾をぱたぱたとさせてだった。
 喜んでいた、二人はそれを見て言った。
「よかったな」
「そうよね」
「チャッピーが喜んでくれて」
「本当にね」
「新しい首輪にブラシもいいみたいだから」
「それじゃあ来年もね」
「パーティーを開こうか」
 二人で話した、そして。
 美緒もプレゼントをした、だが。
 それは絵だった、チャッピーを真ん中に置いて家族が笑顔でいるクレヨンでの絵だった。その絵を見て。
 母は娘に目を丸くして問うた。
「美緒ちゃんが描いたの」
「うん、チャッピーへのプレゼントにね」
 それにというのだ。
「そう思ってね」
「それでなの」
「描いたの」
「そうしたのね」
「うん、チャッピー喜んでくれるかな」
 娘はチャッピーを見つつ母に話した。
「この絵あげたら」
「絶対に喜んでくれるわよ」 
 母は娘に笑顔で答えた。
「美緒ちゃんのプレゼントだから」
「それでなのね」
「あげたらいいわ」
「うん、チャッピーこの絵あげるね」
「ワンッ」
 その絵を見るとだった、チャッピーは。
 嬉しそうに鳴いてこれまでで一番尻尾をぱたぱたとさせた、それを見て家族は彼女が喜んでいることがわかった。
 それで家族でチャッピーのお誕生日を祝う歌も歌った、そうしてだった。
 この日はチャッピーを囲んでパーティーを楽しんだ、絵は家の目立つところに飾られてチャッピーはいつもその絵を見て目をきらきらさせた、そして。
 チャッピーは家族と末永く幸せに暮らした、一家は常に幸せであった。


犬へのプレゼント   完


                 2020・11・24 
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