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星河の覇皇

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第七十六部第三章 エウロパから見た死闘その三

「素晴らしいものでした」
「だといいけれどね」
「エウロパ、そしてエウロパの民達の為にはです」
「例え死のうともだね」
「剣を抜いてです」
「敵に立ち向かうべきである」
「はい、ですから」
 あの時のランズハイムの決断はというのだ。
「私は素晴らしいものだと思います」
「皆の足を引っ張ったと思うけれど」
 彼が率いていた将兵達のというのだ。
「それでもだね」
「はい、旦那様はエウロパ貴族としてです」
「いい決断をしてだね」
「戦われました、お命を賭けて」
「そしてそれがよかった」
「左様です、そして今もです」
「うん、貴族としてね」
 つまり民を預かり護る者としてだ。
「務めを果たすよ」
「お仕事をですね」
「するよ、そしてドイツ議会の仕事もね」
 貴族院のだ、ランズハイムはドイツ貴族院の議員でもあるのだ。
「していくよ」
「それではそちらも」
「するよ、ベルリンにも行って」
 ドイツの首都星系であるそこにもだ。
「議会にも出て」
「務めを全うされて下さい」
「そうしていくよ、しかし本当に我が領もね」
「復興を果たし」
「発展していっているね」
「いいことですね」
「うん、ではベルリンではね」
 ドイツの首都に赴いた時はというと。
「お話もあるしね」
「同じ貴族院の方々とですね」
「しかも公爵、侯爵というね」
「かなりの立場の方々ともですね」
「お話があるからね」
「では」
「そのことも事前にね」
 今自身の領地にいる中でもというのだ。
「話をしていこう」
「それでは」
「そうしてね」
「事前にですね」
「失礼等がない様にしていこう」
「それは必要です」
「全く、やることが多いよ」
 ランズハウムは少し苦笑いを浮かべてぼやきもした。
「私は」
「貴族ともなればです」
「それも爵位を持つ位ならだね」
 即ち領土をである、爵位があるということはそこに任じられている領地があるということなのだ。この時代のエウロパでもそれは同じだ。
「これ位はだね」
「普通にです」
「あることだね」
「そしてご公務の間にです」
「学問にスポーツに」
「励まれるべきことも多いです」
 貴族の嗜みとしてだ。
「そちらもです」
「今もだね」
「お励み下さい」
「私はスポーツは水泳だが」
「その水泳もです」 
 実は屋敷の中に室内プールがありそこで毎日泳いでいる、このプールは屋敷の使用人達や近くの領民達にも無料で提供されているがこの程度のことは貴族ならば当然のこととしてむしろしない方がおかしいとされている。 
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