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星河の覇皇

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第七十六部第二章 戦闘開始その五十三

「ですから」
「艦の食事はいいね」
「正直美味いです」
「けれどここは病院だ」
「病院ならですね」
「楽しむじゃなくてね」
「治療と回復ですね」
 兵士もこう応えた。
「何といっても」
「その二つが主だからね」
「どうしてもですね」
「味はその次だよ」
 味付けは薄くじっくりと煮られているというのだ。
「くたくたになるまでね」
「そうなんですね」
「だからね」
「食事が口に合わないと」
「我慢してくれ」
 他に選択肢はないという返事だった。
「いいね」
「わかりました」  
 そこは納得して頷いた兵士だった。
「そうさせてもらいます」
「そういうことでね、まあ君はゲームは」
「好きです」
 兵士は医師に一言で答えた。
「特にRPGとシュミレーションが」
「ああ、じゃあそうしたゲームをね」
「入院している間は」
「じっくり楽しんでくれ」
「そうして楽しんでいって」
「怪我を回復させてね」
 そのうえでというのだ。
「リハビリもね」
「そっちもですね」
「頑張ってくれ」
「わかりました、しかし何かですね」
「どうしたんだい?」
「いえ、エウロパだとですよ」
 兵士はこの国の話をここでした。
「病人も階級によってですね」
「うん、貴族と平民でね」
「やっぱり違うんですね」
「病室も食事もね」
「待遇もですね」
「違うよ」
 こう兵士に話した。
「やっぱりね」
「そうですよね」
「オムダーマンやティムールは違うけれどね」
「サハラもですね」
「あと連合もね」
 この国もというのだ。
「階級が違ってもね」
「同じですよね、待遇」
「食事も病室のレベルもね」
「それが普通ですよね」
「まああそこは特別だよ」
 エウロパはというのだ。
「だって貴族社会だよ」
「階級社会ですね」
「だからね」
「階級があるのが普通で」
「それでね」
「貴族だといい病室ですね」
「食事もね」
 それも含めてというのだ。
「全部いいよ」
「露骨ですね」
「その露骨なのがだよ」
「あそこですか」
「そう、エウロパだよ」
「もう貴族はお貴族様ですか」
「それで爵位なんてあった日には」
 騎士や紳士という様な下級貴族、領地なぞ持たない者達とは違ってというのだ。 
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