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新オズのオジョ

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第九幕その十一

「大冒険で活劇もあって」
「まさに手に汗握る」
「そんな風だけれど」
 それでもというのです。
「物凄くね」
「面白くてですね」
「大変な旅だったことがわかるわ」
「そうですか」
「ええ、それでね」
 さらに言うオズマでした。
「私玄奘さんが経典を手に入れられてよかったって思うわ」
「あの時ですね」
「そして無事に帰られてね」
「あの時よく帰ることが出来たと思いました」
「そうよね」
「しかし天竺までの道は」
 玄奘さんはその冒険のことを振り返って言いました。
「もう山あり谷ありどころでなく」
「といううかよくもまあですよね」
 神宝が笑って言ってきました。
「次から次にですね」
「神仏の使いが変わったものがです」
「出て来ましたね」
「それがです」
 どうにもというのです。
「大変でした、ただ」
「それでもですね」
「本当に今振り返ると」
「充実していましたか」
「はい」
 非常にというのです。
「そう思いました、ですがオズの国の冒険も」
「それもですね」
「素敵ですね」
 神宝ににこりとして述べました。
「本当に。ですから時折です」
「ふらりとですか」
「旅に出ることもです」
 それもというのです。
「しています」
「素敵な旅が出来るので」
「ですから」
「そうですか」
「確かにオズの旅はいい」
 関羽さんも言います。
「素敵なものだ」
「じゃあ関羽さんも」
「うむ、旅は好きだ」
 こう神宝に答えます。
「何かと」
「そうですか」
「それで」
 そのうえでというのです。
「それがしもまた機会があれば」
「こうしてですね」
「旅に出て」
「楽しまれていますか」
「そうしているのだよ」
 まさにというのです。
「実際に」
「そうですか」
「武芸の鍛錬も学問も行い」
 そしてというのです。
「こうして時折旅も楽しむ」
「オズの国ではですね」
「そうしている、これがだよ」
 実にというのです。
「いいものだ」
「充実されていますね」
「まことにな、それに」
「それに?」
「実は今は天界に使いに行っているが」
 それでもというのです。
「関平と周倉もいてくれているしな」
「あっ、そういえばです」
 神宝はこの人達の名前を聞いて言いました。
「関羽様の左右にはですね」
「左様、二人がいるな」
「そうでしたね」
「二人はいつもそれがしを助けてくれている」
「心強い人達ですね」
「まことにな、だが今はな」
 そのお二人はというのです。
「天界に使いに行っていてだ」
「おられないですね」
「だからだ」
 それでというのです。
「二人のことはな」
「今は別ということで」
「既にスマートフォンで旅に出て屋敷を後にしたことは話した」
「だから若しお二人が先に屋敷に戻られてもですね」
「私がいないと驚くことはない」
「そのことも大丈夫ですね」
「うむ、安心だ」
 こう神宝にお話しました。
「これでな」
「それは何よりですね」
「全くだ、しかしスマートフォンは便利だ」
 関羽さんはこうも言いました。
「すぐに連絡が出来る」
「それはありますね」
「文を送るよりもだ」
 それよりもというのです。
「遥かにすぐに連絡がいき」
「それで、ですよね」
「話がまとまる、まことにな」
「スマートフォンは素晴らしいものですね」
「携帯電話もな、パソコンもあるし」
 関羽さんはこちらのお話もしました。
「まことに便利な世の中になった」
「本当にそうですね」
 神宝もこのことには笑顔で応えます、そうしたお話をしつつ玄奘さん達を加えた皆はさらに進むのでした。 
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