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新オズのオジョ

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第八幕その六

「修行をしているけれどね」
「別に食べることはいいだろう」
 関羽さんは仙人さんに言いました。
「それは」
「よいでしょうか」
「オズの国は楽しむ国だし」 
 関羽さんはさらに言いました。
「それに仙人は苦しむ立場かな」
「そう言われますと」
「だから食べることの節制も」
 それもというのです。
「気にしなくていい、そもそもオズの国は食べなくても生きていけるね」
「はい、それは」
「楽しむ為に食べる国だから」
 それがオズの国だからというのです。
「ここはだよ」
「沢山食べてもですか」
「いい筈だよ」
「では」
「そのことに後ろめたさを感じないで」
 それでというのです。
「楽しめばいいよ」
「そうですか」
「そう、子供達と遊ぶのもそうだね」
「身共は子供が好きで」
「ならだよ」
「食べてもですか」
「いいと思う、オズの国の法律は守っているのだし」 
 それならというのです。
「是非だよ」
「桃や胡桃をですね」
「他の食べものもだよ」
 それもというのです。
「食べてもいいよ」
「そうですか、では」
「気持ちよくね」
「沢山食べてですね」
「いいよ、ではこれからは」
「それでは」
 仙人さんは関羽さんのお話に笑顔で頷きました、そしてです。
 にこにことなって神宝達に言いました。
「これから遊ぼうか」
「何をしてでしょうか」
「鬼ごっこでもかくれんぼでもね」
 何でもというのです。
「楽しめるよ」
「そうですか」
「何でもね」
 遊ぶならというのです。
「一緒に楽しもう」
「僕も一緒に遊んでいいかな」
 ボタンは仙人さんのお話を聞いて仙人さんに尋ねました、見れば今ボタンは五人のその中に一緒にいます。
「そうしても」
「勿論だよ」
 これが仙人さんのお返事でした。
「ここにいる皆と遊びたいよ」
「それじゃあ」
「ただね」
 今度はビリーナが言います。
「仙人さんは仙術使うわね」
「うん、仙人だからね」
「遊ぶ時に使われたら」
「ははは、身共が勝ってしまうね」
「楽にでしょ」
「子供達と遊ぶ時に仙術は使わないよ」
 ビリーナにこう答えます。
「絶対に」
「そうするのね」
「子供達が仙術で遊んで欲しいのなら使うけれど」
 それでもというのです。
「鬼ごっこやかくれんぼの時は使わないよ」
「そうよね」
「スポーツで遊ぶ時も」 
 その時もというのです。
「使わないよ」
「そうなのね」
「好きなーースポーツはーー何でしょうーーか」
 チクタクは仙人さんにそのことを尋ねました。 
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