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星河の覇皇

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第七十六部第二章 戦闘開始その十九

「この戦いでは仕方ない、いいな」
「はい、お互いが力尽き」
「そして戦闘が終わるまでですね」
「戦いを続け」
「そのうえで」
「戦いを終える」
 そうするというのだ。
「この戦いはな」
「双方痛み分けですか」
「そうなるしかないですか」
「私もそうした戦いははじめてだが」
 しかしというのだ。
「それは覚悟してだ」
「そうしてですね」
「最後まで戦い」
「そしてその後で休養と修理と治療、補充と再編成を行い」
「その後で、ですね」
「再戦ですね」
「補充を最も多く行う」
 この戦闘の後はというのだ。
「それが一番いいな」
「減った戦力を素早く元の数と質に戻すには」
「やはりそれですね」
「修理や治療は時間がかかります」
「だからですね」
「まずは補充だ」
 失った戦力の分だけというのだ。
「他の戦線、そして後方からだ」
「次々とですね」
「戦力を補充し」
「そうしてそのうえで」
「戦っていきますね」
「そうだ」
 まさにという返事だった。
「この戦闘が終わってもな」
「またですね」
「戦いますね」
「勝利を手にするまで」
「そうしていきますね」
「そうする、戦力の消耗はある」
 これはもうだった。
「だがな」
「それは覚悟の上ですね」
「この度の戦いは」
「戦わずして勝つのが最善でだ」
 アッディーンは兵法において古から言われている言葉を出した、それこそ孫子の頃から言われていることだ。
「次に最低限の損害で勝つ」
「戦闘になろうとも」
「それでもですね」
「最低限の損害で勝つ」
「それが次善ですね」
「その次は勝つことだ」
 勝利、それだというのだ。
「例え損害を出してもな」
「それでもですね」
「勝つことですね」
「その次にくるのは」
「それが継ぐにきますね」
「損害をどれだけ出してもな、そして最悪はだ」 
 それはというと。
「敗北だ、戦争をするからにはだ」
「敗北はあってはなりませんね」
「国家にとっては」
「だからですね」
「今はですね」
「もう損害はかなりです」
「そうなれば」
「勝利しかない、戦わずして勝ってもいないし大きな勝利でもなっていない」
 損害が多く出た今はだ。
「だが諦めていいか」
「それも愚ですね」
「この状況では」
「勝つしかない」
「統一を果たす為には」
「戦略目標は確かだ」
 サハラの統一、それである。 
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