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翠碧色の虹・彩 随筆

作者:T.MONDEN
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随筆五:お名前って大切です!

 
前書き
不思議な「ふたつの虹」を持つ少女、水風七夏の家は民宿である事から、よくお友達が遊びに来るようです。今日もお友達が遊びに来たようです♪
本随筆は、前作「翠碧色の虹」の、その後の日常です。
↓小説本編
http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_frma_a.htm
↓登場人物紹介動画
https://youtu.be/GYsJxMBn36w
↓小説本編紹介動画
https://youtu.be/0WKqkkbhVN4

どうぞよろしくお願い申しあげます!

↓原作者のWebサイト
WebSite : ななついろひととき
http://nanatsuiro.my.coocan.jp/ 

 


美夜「ここ先輩、遅いですね」
笹夜「ええ。何かあったのかしら?」
七夏「ここちゃーのお家に電話してみようかな?」
心桜「こんちわー!」
七夏「あっ☆ ここちゃー、いらっしゃいです☆」
心桜「ちょっと遅くなってごめん!」
七夏「それはいいけど、どしたの?」
心桜「見てよ! これ!」
七夏「??? あ、靴☆ 新しく買ったの?」
心桜「いや、そーじゃなくて、変えさせらせた!」
七夏「え!?」
心桜「ザリガニが中に靴が入ってたんだよぉー」
七夏「???」
美夜「ここ先輩、ザリガニの中に靴が入ってた・・・の間違いでしょ?」
笹夜「美夜、ザリガニの中に靴が入るのかしら?」
美夜「あたしは、文の間違いを指摘しただけです」
衣夜「言葉の意味としては、まだおかしいかな・・・」
心桜「皆さま、もういらしてたのですか? って、あたしが来るの遅れたからか・・・」
七夏「ここちゃーの靴の中に、ザリガニさんが居たのかな?」
心桜「なんでそうなる?」
七夏「え!? えっと、ザリガニさんが靴の中に居た・・・ならいいのかな?」
心桜「よくない!」
七夏「え!? 違うの?」
笹夜「七夏ちゃん・・・心桜さんは、そういう意味で答えている訳ではないみたい」
七夏「そういう意味?」
美夜「なんで靴の中にザリガニ入ってるんだよ! おかしいだろ! あり得んでしょ!? ・・・って事ですよね!?」
心桜「違う! あり得たんだよ!」
美夜「あっ! そうですね」
心桜「なんで靴の中に、ザリガニが入ってるのか・・・もう、原因はゆうしかないっ!」
衣夜「You? え!? わ、私!?」
七夏「ここちゃー、衣夜ちゃんを指差してお話しするから、驚いてます・・・衣夜ちゃん、ごめんなさいです」
衣夜「い、いえ。大丈夫です」
美夜「ここ先輩、なんで、ゆーなんですか?」
笹夜「心桜さんの、弟さんの事ね♪」
七夏「ゆーちゃんです☆」
美夜「あーそう言う事ですか?」
衣夜「天美先輩の弟さんが、イタズラでもしたのかな?」
心桜「・・・でなきゃ、ザリガニが靴の中に居るわけがない!」
笹夜「心桜さん、今度は正しく話せました♪」
心桜「ゆうに訊いたら『知らない』って、ゆーんだよ!?」
七夏「ゆーちゃん、そんな事するかなぁ?」
笹夜「そもそも、どおしてザリガニが靴の中に居るのか…かしら?」
心桜「そりゃ、ゆうが捕まえて玄関のバケツに入れてたから!」
美夜「弟さんが知らないって事は、ザリガニが本当に脱出したのかも?」
心桜「どうやって? バケツからだよ? 結構な高さがあるよ?」
美夜「ザリガニって跳ねる事、なかったですか?」
衣夜「テレビで見た事あります! 確か料亭のコマーシャル・・・」
美夜「衣夜っち、それザリガニじゃなくて、伊勢エビじゃない?」
心桜「跳ねる・・・そう言えば・・・」
七夏「そう言えば、昔、ここちゃーが捕まえてた、ザリガニさんが跳ねて、川に帰った事があります」
心桜「あー、あったね! あれは、田んぼに居たから捕まえて、川へ逃がすつもりだった」
美夜「どおして、田んぼから、川なんですか?」
心桜「ザリガニが、稲の苗をカットしやがるから!」
衣夜「そうなのですか?」
心桜「カットする瞬間は見た事ないけど、カットされた稲の苗なら見た事ある」
衣夜「農家の人にとってザリガニは、困る存在なのですね」
心桜「農家だけでなく、米を主食とする弥生人以降の人類の敵!」
美夜「って事は、今でも田んぼでザリガニを見かけたら、川へ強制送還ですか?」
心桜「いや、今は見送る!」
美夜「え!? どうしてですか?」
心桜「触る気がしない!」
美夜「はは・・・」
心桜「触る気がしないから、靴も変えたんだよ!」
笹夜「確かに、お話しの筋は通ってます」
七夏「その靴は、どうなってるの?」
心桜「今、洗って、乾かしてるよ!」
七夏「くすっ☆」

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

心桜「んで、今日は何のお話?」
美夜「これです!」

心桜「ドンキのような物って何よ!? の件ですか?」
衣夜「ドンキ・・・だけでなく、お名前に関してです」
心桜「名前?」
美夜「もうちょっと真面目に考えてあげたらどう? ・・・って言う名前、結構ありますよね?」
七夏「お名前って大切です☆」
心桜「なるほど! そう言う事か! つっちゃーさりげなくサブタイトル捻じ込んできてるし」
七夏「くすっ☆」
心桜「名前かぁーあたしは『心桜』って名前だけど、なんて読むの? って訊かれる事がよくある」
美夜「確かに、フツーに読めば『こころさくら』先輩になりますよね」
笹夜「こころさくらさん、素敵です♪」
心桜「はは・・・なんかくすぐったい」
美夜「では『しんおう』先輩って言うのはどうですか?」
衣夜「なんか、圧力を覚えそうなお名前です」
心桜「それ、却下! つっちゃーも、わりと読み間違えられるよね?」
七夏「はい。『ななか』って訊かれる事があります」
衣夜「でもそれって、音読みと訓読みの組み合わせになります」
笹夜「お名前に関しては、必ずしも音訓で統一しなければならないという事は、ないようです」
衣夜「そうなのですか?」
笹夜「ええ。『音+訓』の重箱読みや、『訓+音』の湯桶読みがあります♪」
衣夜「重箱(じゅうばこ)・・・確かに音読みと訓読みですね」
心桜「団子(だんご)もそうだね!」
笹夜「湯桶(ゆとう)のような訓音の熟語は、手本(てほん)や、夕飯(ゆうはん)等、結構馴染みのある言葉もあります♪」
衣夜「なるほど、意外とあるのですね」
心桜「だね! 名前に関しては、もっと自由って事なんでしょう!」
美夜「それ以前に、訓読みの『訓』は音読みだから、音訓ってあまり気にするところでもなさそう」
衣夜「美夜ちゃん・・・少しは気にしようよ」
心桜「里河さん!」
衣夜「は、はいっ!」
心桜「・・・そんな身構えなくても・・・」
衣夜「す、すみませんっ!」
心桜「いいって、いいって! それよりさ、音訓や熟語よりも名前を、もっと真面目に考えてあげてっていうようなのって無い?」
衣夜「名前・・・えーっと、な、梨!」
美夜「それ、衣夜っちの好物じゃん?」
衣夜「とっても美味しいのに、なしって美味しさが無いみたいだから・・・」
心桜「なるほど、美夜っちは何かある?」
美夜「あたしは、ゲームの名前で『ああああ』かな」
笹夜「美夜・・・」
心桜「ああああ! にならないように、プログラムで予め規定の名前をセットしておくべきだよね」
笹夜「心桜さんは、何かあるかしら?」
心桜「ゴミムシっ!」
七夏「ひゃっ☆」
美夜「び、びっくりしたぁー」
心桜「ヒド過ぎない? ゴミだよ!? ゴミッ!」
衣夜「確かに可哀想です」
心桜「ま、救いなのは、ゴミムシって呼ばれている虫に、その自覚は無いと言う事かな?」
七夏「確かに、世の中には知らない方が幸せな事ってあるかな☆」
心桜「つっちゃー、ちょっと軸ブレしているような気もするけど、まあいいや。つっちゃーは? なんかある?」
七夏「えっと、メジロさん」
心桜「めじろ?」
笹夜「小鳥かしら?」
七夏「はい☆」
美夜「どおして、メジロなんですか?」
七夏「だって、目が白いだけで、それが名前になってるから。目だけじゃなくて他のとこ、もっと全体を見てほしいなって」
心桜「・・・・・」
笹夜「・・・・・」
美夜「ここ先輩?」
衣夜「笹夜先輩?」
七夏「みんなどしたの?」
心桜「え!? あーいやいや、目だけじゃなくて全体ね・・・あたしはそう見てるよ!」
笹夜「私も、心桜さんと同じです♪」
美夜「?」
衣夜「?」
心桜「笹夜先輩は、何かあります?」
笹夜「ピアノ・・・かしら?」
七夏「え!? どおして?」
笹夜「ピアノの名前って、正式名称の一部なのです」
衣夜「もしかして、ピアノフォルテですか?」
笹夜「ええ。でも、まだ短いです」
衣夜「まだ短い?」
笹夜「ピアノの正式名称は『クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ』です♪」
心桜「え!? めっちゃ長いじゃないですか!?」
笹夜「ピアノは、チェンバロという鍵盤楽器に、音の強弱が付けられる仕組みを加えた楽器という事です」
七夏「でも、真面目に考えられた名前になると思います」
笹夜「ええ。でも、私はその略し方をもっと正しく・・・衣夜ちゃんが話した『ピアノフォルテ』を名称として使った方が良いかなと思ったりします」
心桜「なるほどねー。でも笹夜先輩も『ピアノ』って呼んでませんか?」
笹夜「ええ。それは、一般的にそう呼ばれているからです」
七夏「なるほど☆」
美夜「長い名前と言えば、じゅげむじゅげむ・・・っていうやつ」
心桜「あー、じゅげむね! あれ長いよねー」
美夜「ここ先輩、長いって全部言えるのですか?」
心桜「勿論!『じゅげむじゅげむごこうのすりきれかいじゃりすいぎょのすいぎょうまつうんらいまつふうらいまつくうねるところにすむところやぶらこうじのぶらこうじぱいぽぱいぽぱいぽのしゅーりんがんしゅーりんがんのぐーりんだいぐーりんだいのぽんぽこぴーのぽんぽこなのちょうきゅうめいのちょうすけ』だねっ!」
美夜「マジ・・・ですか?」
衣夜「すごい」
心桜「あの後、調べたんだよ」
笹夜「まあ!」
七夏「あの後って?」
心桜「つっちゃー覚えてないの?」
七夏「え!?」
心桜「翠碧色の虹:幕間二十四:お誕生日のお祝いで!」
心桜「https://www.akatsuki-novels.com/stories/view/211883/novel_id~19973」
七夏「あ、ここちゃーのお誕生日☆」
心桜「そうそう!」
美夜「ここ先輩のお誕生日に、どおして『じゅげむ』が出てきたんですか?」
衣夜「美夜ちゃん、きっとお誕生日の歌で名前が入るところ・・・」
心桜「さすが、里河さん!」
美夜「ハッピーバースデーディアーじゅげむじゅげむ・・・流れを止めるね」
笹夜「お名前は、フェルマータの箇所ですが、それでもじゅげむさんは入りきらないですね」
美夜「・・・にしても、最後の方ぽんぽこたぬきのぽんぽこぴーってふざけてる」
衣夜「美夜ちゃん、たぬきは入ってなかったと思うよ」
美夜「バレたか」
心桜「では、ここでふりだしに戻って---」
美夜「靴ザリガニですか?」
心桜「それは戻り過ぎ! 『ドンキのような物』の名前に関してです!」
衣夜「ドンキ・・・なんかそんな歌があったような・・・」
心桜「ドッドッド!ドンキー♪ドンキ、ドンキー♪ドンキのような物も有りそー♪」
笹夜「心桜さんっ!」
心桜「・・・すみません、ふざけ過ぎました」
七夏「えっと・・・どんき・・・」
美夜「・・・のような物だから、ドンキじゃない?」
衣夜「美夜ちゃん、どっちの意味なの?」
笹夜「鈍器って書きますから、刃物ではない道具かしら?」
心桜「はっ! もしかして、刃物ではない道具の総称が鈍器?」
笹夜「なのかしら? 結局、その物が見つからないから推測で例えている事になるのかしら?」
心桜「ああああ!」
美夜「ここ先輩!突然『適当な名前』ですか?」
心桜「そうじゃなくて、笹夜先輩! それを話されてしまったら・・・全くもってそのとおりなんですよ!」
衣夜「天美先輩・・・もしかして、最初から分かってて・・・」
心桜「終わった・・・って事で、今回の随筆は、笹夜先輩によって強制終了となります」
笹夜「す、すみません」
心桜「いえいえ! 誰かがストッパーにならないと、だらだらと続いてしまうから」
七夏「私、お茶とお菓子、持ってきます☆」
心桜「ありがと、つっちゃー」
心桜「んでは! つっちゃーが気を使ってくれる前作『翠碧色の虹』本編はこちら!」
心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_frma_a.htm」
心桜「そして、あたしと笹夜先輩も頑張る『ココナッツ』宛てのお便りはこちらです!」
心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_suiheki_novel.htm#QUESTIONNAIRE」
美夜「あたしも、衣夜っちと頑張るよ! ね! 衣夜っち?」
衣夜「うん。私も頑張ります!」
心桜「原作者も、がんばれよ!」

随筆五 完

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随筆をお読みくださり、ありがとうございました!
今後とも、どうぞよろしくお願い申しあげます! 
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