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ドリトル先生と牛女

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第六幕その八

「これまでいなかったんじゃないかな」
「日本じゃ怪獣の身体まで設定するけれどね」
「特撮でね」
 チープサイドの家族も言います。
「それでも妖怪のそこまで描くなんて」
「何処までなんだろうね」
「妖怪って日本だけでも多いけれど」
 ガブガブも首を傾げさせます。
「世界中の妖怪にも詳しいみたいだし」
「しかもそこまで描くなんてね」
 トートーもガブガブに言います。
「尋常なものじゃないよ」
「尋常じゃないっていうか」
 チーチーも唸っています。
「まさに人類の歴史一の妖怪学者だったんじゃないかな」
「そちらのことは下手な学者さん以上だったっていうし」
「そうかも知れないね」
 オシツオサレツも言います。
「あの漫画家さんは」
「そこまでだったかもね」
「そして今は妖怪さんになっていて妖怪さん達と一緒にいる」
 こう言ったのは老馬です。
「いいことだね」
「日本人の宗教は生まれ変わりがあるけれど」
 ここから言うポリネシアでした。
「妖怪にも生まれ変われるんだね」
「そうだね、僕はキリスト教徒だけれど」
 それでもとです、先生も皆にお話します。
「生まれ変わりは信じているよ」
「そこは宗教によるね」
「キリスト教の世界では最後の審判があって」
「仏教や天理教では生まれ変わりがある」
「そういうことだね」
「そう、宗教はそれぞれの精神世界でね」
 そのことであってというのです。
「生まれ変わりを信じるならね」
「生まれ変わるんだね」
「そうなるのね」
「次の人生を送れるのね」
「そうだよ、魂は不滅で」
 それでというのです。
「最後の審判まで待ったりね」
「生まれ変わる」
「そこは色々だね」
「宗教によって違う」
「それぞれの精神世界で」
「アメリカのパットン将軍はキリスト教徒だったけれど」
 先生は今度はこの人のお話をしました、第二次世界大戦で活躍したとても勇敢で目立つ個性の人でした。
「生まれ変わりを信じていたんだ」
「そうだったんだ」
「あの人もなんだ」
「キリスト教徒でも」
「そうだったのね」
「自分をカルタゴの名将ハンニバルの生まれ変わりと言っていたんだ」 
 そうだったというのです。
「あの人はね」
「そうだったんだ」
「あの人は」
「自分をハンニバル将軍の生まれ変わりって言ってたんだ」
「他にもピュロス大王の生まれ変わりともね」
 ハンニバルだけでなくです。
「言っていたんだ」
「キリスト教でも生まれ変わりあるんだ」
「それを信じている人がいるんだ」
「そうだったんだ」
「うん、そして日本ではね」 
 この国ではといいますと。
「昔から生まれ変わりの話が多いよ」
「あの漫画家さんだけじゃなくて」
「他の人もなんだ」
「生まれ変わってるの」
「そうしたお話が多いんだ」
「うん、これは猫のお話だけれど」
 そのお話はといいますと。
「長く飼っていた猫が亡くなって」
「生まれ変わる?」
「そうなったんだね」
「今のお話の流れだと」
「暫くして子猫が家の前にちょこんと座っていたとかね」
 そうしたことがというのです。 
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