星河の覇皇
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第七十六部第二章 戦闘開始その四
「いいな」
「わかりました」
「それではその様に」
「そのうえで進め」
攻撃を行いつつというのだ、アリーのすぐ近くをティムール軍砲艦の大型のビールが通り過ぎ傍にあった戦艦を直撃した、戦艦は撃沈こそ免れたが大破し動かなくなっていた。
だがその艦から生き残った者達が退艦するのを横目で見つつさらに言うアッディーンだった。その艦は九割の者が助かっていた。
「止まるな、そしてだ」
「背を見せるな」
「決してですね」
「砲艦は次は中射程での攻撃だ」
それに移れというのだ。
「ビームでの総攻撃に移れ、いいな」
「では戦艦等もですね」
「これより」
「そうだ、総攻撃に入れ」
ビームのそれにというのだ。
「そしてその次はだ」
「ミサイルですね」
「そちらの攻撃ですね」
「動きつつ」
「そうしていきますね」
「魚雷、艦載機も出してだ」
この攻撃手順はティムールと同じだ、この辺りは両軍変わらない。
「そのうえでさらに進みだ」
「そしてですね」
「さらにですね」
「攻めてだ」
そのうえでというのだ。
「衝突してもだ」
「軍同士が」
「そうなってもですね」
「格闘戦に入る」
今度はそれにというのだ。
「いいな、ではだ」
「はい、進みましょう」
「敵に背は向けずに」
「そしてですね」
「戦い抜くのですね」
「そうしていくぞ、このままな」
こう言ってだった、アッディーンもシャイターンと同じ指示を出していた。両軍はビームもミサイルも撃ち合い。
お互いに激しい損害を出す、しかしそれでも先に進み続け。
艦載機同士の戦いにもなった、既に出撃用意を整えていた艦載機達が空母だけでなくそれぞれの艦艇から出撃する。
オムダーマン軍のイエニチェリが銀河に出た、そうして目の前に迫るティムール軍のマムルーク達を見た。
その彼等を見てだ、ある中隊の隊長が部下達に言った。
「いいか、まずはだ」
「はい、あいつ等ですね」
「マムルークを倒してですね」
「そしてそのうえで、ですね」
「敵艦隊への攻撃ですね」
「それに移る、いいな」
こう指示を出すのだった。
「数は同じ位だ、しかしな」
「負ける訳にはいきませんよね」
「俺達にしても」
「ここで負ければずるずるいきますからね」
「負けていきますからね」
「俺達一人一人が踏ん張らないとだ」
パイロット達にしてもというのだ。
「勝てない戦争だ」
「ですね、この戦いは」
「最初から凄い戦いになってますし」
「正面からの撃ち合いですからね」
「それも激突上等の」
「俺達も同じだ、まずは奴等だ」
敵の艦載機達だというのだ。
「撃墜数稼いでいくぞ」
「わかりました」
「やってやりましょう」
「敵は多いですし」
「稼ぎ時ですよね」
敵が多いなら必然的に撃墜出来る対象も増える、それで彼等は今勇気を振り絞ってそのうえでだった。
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