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新オズのオジョ

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第五幕その十二

「本当にね」
「それでだね」
「そうだよ」
「甘いものは何でもかな」
「好きだよ、果物もね」
 こちらもというのです。
「好きだから」
「それでだね」
「それを食べられるなら本当に幸せだよ」
「その中でも特に好きなのは何かな」
「わかんなーーい」
 ここでこう返したボタンでした。
「だって甘いものは何でもね」
「大好きだからなんだ」
「だからね」
 まさにそれでというのです。
「そう聞かれてもね」
「わからないんだ」
「そうだよ」 
 こうオジョに答えるのでした。
「その質問にはね」
「そうなんだ」
「そうだよ、今食べているものも」 
「これから食べるものも」
「甘いものならね」 
 それならというのです。
「何でもだよ」
「つまり甘いものならだね」
「全部好きだよ」
「じゃあもう甘いもの全般が大好きだってね」
 その様にとです、オジョはボタンに微笑んで答えました。
「言ってもね」
「いいんだ」
「僕はそう思うよ」
「じゃあそうするね」
 まさにとです、ボタンはオジョに答えました。
「これから」
「それじゃあね」
「さて、じゃあね」
 オジョは紅茶を飲みつつこうも言いました。
「もう一杯頂こうかな」
「紅茶をだね」
「そうしてね」
 そのうえでというのです。
「楽しむよ」
「じゃあ僕もそうするね」
「本当にミルクティーもいいね」
「ミルクティーが紅茶で一番甘いでしょうか」
 神宝もミルクティーを飲みつつ言います。
「ストレートティーやレモンティーよりも」
「ストレートティーは紅茶そのままの味だしね」 
 オジョは神宝にも答えました。
「レモンティーはレモンの酸味が入るから」
「けれどミルクティーはミルクの甘さもあって」
「優しいそれがね」
「それで、ですね」
「他の紅茶よりもですね」
「甘いですね」
「そうだね、じゃあ今はその他の紅茶よりも甘い甘さをね」
 ミルクティーのそれをというのです。
「楽しもうね」
「そうさせてもらいます」
 神宝は笑顔で応えました、そうしてでした。
 彼も紅茶をもう一杯飲みました、とても甘い紅茶を。 
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