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八条学園騒動記

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第五百八十五話 徹底してその三

「教師でもあります」
「人類の過去の過ちを教えてくれる」
「左様です」 
 まさにというのだ。
「彼は」
「そうなのですね」
「しかし。神々は人類に宇宙に多くの恵みを用意してくれましたね」
「新天地に資源に」
「そして再会も」
 これもというのだ。
「人類が地球で滅ぼしてしまった生物達とのそれを」
「そうでしたね、これはまさにです」
「神々に配剤ですね」
「恵みです、そのこともです」
「彼を見てですか」
「思います、神々は存在し」
 そしてというのだ。
「人に恵みを与えてくれる」
「それを既に用意してくれた」
「宇宙に」
 こう言うのだった。
「私は常に思います」
「そうなのですね」
「若しそれを否定するのなら」
「神々の配剤を」
「それは非常に悲しいことではないでしょうか」
「悲しいですか」
「そう思います」 
 実際にというのだ。
「私は」
「そう思われる理由は」
「与えられた恵みそして慈悲深い存在に気付かない」
「それが悲しいと」
「そうです」 
 まさにという返事だった。
「私が思いますに」
「そういうことですか」
「無神論は好きではありません」
 この時代でも存在している考えだ。
「人は至高なのか」
「それは違う、ですね」
「人は小さいもので」
「神がですね」
「確かに存在し」
 そうしてというのだ。
「その神々がです」
「世界を動かしていますか」
「人はその中の一つです」
 そうした存在に過ぎないというのだ。
「そして無神論者が何をしたか」
「過去の歴史において」
「ジャコバン派も共産主義者も」
「惨たらしいことをした」
「彼等は罪を犯しました」
 淡々としていたが糾弾する声だった、ロシュフォール先生の今のそれは。
「多くの命を奪いました」
「粛清ですね」
「数多くの」
 まさにというのだ。
「そして残ったのはです」
「何もなかった、ですか」
「はい、私が思うに無神論者はです」
「粛清を行う存在ですか」
「自分達を絶対の正義と思い」
 そうしてというのだ。
「他者を認めず」
「宗教は他宗教を認めるのが大抵ですね」
「今は」
 これはキリスト教も同じだ。
「そうですね」
「つまり他の人を」
「ですが無神論はです」
「あらゆる宗教を否定する」
「自分だけが正しいとします」
 ロシュフォール先生が思うにだ。 
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