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八条学園騒動記

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第五百八十二話 変更された朝食その七

「カツとカレーを同時に食べるにはどうすればいいか」
「そう考えてか」
「出来たのがね」
「カツカレーか」
「そうだったみたいだよ」
「成程な」
「それでそのカツカレーもね」
 このカレーもというのだ。
「好きだよ」
「そうなんだな」
「カレーの中でもね」
「成程な」
「それでね」
 マルコはさらに話した。
「僕が思うに」
「何だ?」
「いや、日本のカレーはイギリスから伝わったけれど」
「それがどうしたんだ」
「いや、イギリスって連合軍の人が入った時にね」
 エウロパ戦役の時にこの国にも連合軍は入ったのだ。
「そこのお料理食べてみて」
「まずかったんだよね」
 ベンがここで言ってきた。
「イングランドもスコットランドも」
「アイルランドもウェールズも」
 四国共というのだ。
「無茶苦茶まずかったってね」
「それ有名な話だね」
「そのイギリスから入ったことが」  
 カレー、それがというのだ。
「意外だね」
「そのことか」
「うん、あの料理がまずい国から入って」
「あそこまで美味くなることは」
「凄いね、というかね」
 マルコはベンにチキンカレーを食べつつ話した。
「それビーフシチューもだから」
「あれもだね」
「イギリスから入って」
 そしてというのだ。
「日本に伝わったんだよ」
「ビーフシチューは何処でもあるでしょ」
 レミはあっさりとした口調で述べた。
「あれは」
「そうだけれどね」
「それでもなの」
「日本のビーフシチューはイギリスから入って」
 そうしてというのだ。
「定着したそうだよ」
「そうなの」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「あの味なんだよ」
「あのイギリスから伝わったのに」
「これ凄いね」
「そしてそこから肉じゃがも出来たのよね」
「そうそう、さらにね」
 ビーフシチューに終わらずにだ。
「そっちも生まれたから」
「余計に凄いわね」
「食材は同じで」
 ビーフシチューと肉じゃがはだ。
「調味料が違って」
「ああなるのよね」
「そうなんだよね」
「考えてみれば凄いわね」
「ビーフシチューがああなるとか」
「ちょっとね」
 レミは二つの料理の姿を思い浮かべながらマルコに話した。
「想像つかないわね」
「同じ食材でもね」
「そうだよね」
「けれどそれがまた」
 肉じゃががというのだ。
「滅茶苦茶美味しいから」
「余計に凄いね」
「本当にね」
「全くだな、しかしこの鶏肉美味いな」
 フックはカレーの中のそれを食べつつ言った。
「いい鶏肉みたいだな」
「この味は」
 洪童もその鶏肉を食べて言った。
「軍鶏か」
「闘鶏の鶏か」
「そしてだ」 
 鶏はそれでというのだ。 
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