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ドリトル先生と琵琶湖の鯰

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第九幕その十一

「西瓜も元々はね」
「日本にはなかったんだ」
「そうだったんだ」
「和風が強いってイメージだけれど」
「それが」
「そうだよ」
 西瓜もというのです。
「元々アフリカのもので」
「それがだね」
「日本に伝わって」
「それで定着したものなのね」
「そして広く食べられる様になったのは」
 それはといいますと。
「江戸時代なんだ」
「あの頃なんだ」
「江戸時代って日本でも重要な時代だけれど」
「あの時代になんだ」
「西瓜は広く食べられる様になったんだ」
「江戸時代は長い間平和で」
 それでというのです。
「産業も安定して発展して食べるものもね」
「沢山のものがよく食べられる様になった」
「そうした時代なのね」
「日本の江戸時代は」
「そう、そしてね」
 それでというのです。
「西瓜もなんだ」
「広く食べられる様になって」
「定着したんだ」
「日本にも」
「そうだったんだ、お豆腐やお醤油も定着して」
 こうしたものもというのです。
「握り寿司も生まれたしね」
「ううん、そう思うと」
「江戸時代って凄い時代だね」
「日本にとって」
「時代劇で扱われるだけじゃなくて」
「さらにね」
「色々な転換点になった時代なんだ」
 日本にとってというのです。
「今の日本の形成にとって非常に重要な要素にもなった」
「じゃあ江戸時代があったからだね」
「今の日本があるのね」
「そうも言っていいんだ」
「江戸時代は」
「そうだよ、それも非常にいい意味でね」
 悪い意味でなくというのです。
「そうした時代なんだ」
「そうなんだね」
「じゃあ若し江戸時代がなかったら」
「日本はどうなっていたか」
「それもわからない位なんだ」
「そうだよ、そうした時代だから」
 だからだというのです。
「学んでいてもとても面白いんだ」
「この滋賀県だと彦根よね」
「彦根が有名だね」
「江戸時代だと」
「他にも宿場町もあったりしてね」
 それでというのです。
「学びがいがあるよ」
「ううん、江戸時代がそこまで時代とかね」
「思わなかったけれど」
「それじゃあね」
「僕達も色々学んでいこうかな」
「そうするといいよ、彦根っていうと」
 どうしてもというのです。
「本当に井伊直弼さんが言われるからね」
「有名人だから、あの人」
「幕末ものには絶対に出て来る」
「悪い意味にしても」
「凄い有名な人だからね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「この人だけじゃないことはね」
「それはだね」
「わかってだね」
「学んでいくべきだね」
「彦根のことも」
「うん、彦根の歴史も長いからね」
 井伊直弼さんの頃だけではないというのです。
「江戸時代の二百六十年以上の間のこともあるし」
「幕末はほんの一時なんだね」
「彦根の歴史の中では」
「それだけなんだ」
「そうだよ、井伊直弼さんは藩主の一人で」
 その長い歴史の中でというのです。
「有名人でもね」
「その人ばかりになることもだね」
「あまりよくない」
「そうなんだね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「その長い歴史も明治以降の歴史もね」
「ううん、何か郷土史だね」
「まさにそれだね」
「そういえば先生そっちもしていたね」
「郷土史の方も」
「だからそちらも学びたいね」  
 是非にと言ってそうしてでした。
 先生は皆と彦根のこともお話していきます、それは郷土史でありそちらの学問のお話をする先生のお顔も生き生きとしていました。
 
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