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八条学園騒動記

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第五百八十二話 変更された朝食その三

「皆な、さもないとな」
「動けないからね」
「頭が痛くてな」
「身体もだるくて」
「そんなのだとな」
 とてもというのだ。
「動けないからだよ」
「そういうことだね」
「ああ、後な」
「後?」
「アンネットはな」
 彼女はというと。
「全然な」
「平気なんだ」
「見ての通りだよ」
「あっ、確かに」
 そのアンネットを見れば実際にだった。
 風呂上がりの雰囲気ではないがすっきりしている、それでマルティもフックに対してこうしたことを言った。
「流石だね」
「ロシア人だからな」
「ロシアにいるとね」
「もう酒はな」
 それこそというのだ。
「普通だからな」
「それでだね」
「二日酔いなんてな」 
「ならないね」
「あれ位飲んでもな」
 相当な量を飲んでもというのだ。
「別にな」
「二日酔いにならなくて」
「平気なんだよ」
「朝からだね」
「まあ流石に滅茶苦茶飲んだら」 
 その相当な量を越えて飲むと、というのだ。
「ロシア人だってな」
「二日酔いになるね」
「人間だからな」
 このことは厳然たる事実でというのだ。
「それでな」
「二日酔いになるね」
「ああ、ロシア人は酒に強いだけでな」
「人間だね」
「そうだからな」
 人間ならというのだ。
「幾ら酒に強くてもな」
「その限界を超えるとだね」
「二日酔いになるからな」
「そういうことだね」
「それでその時はな」
 二日酔いになったその時はというと。
「ロシア人も風呂に入ってな」
「そうしてだね」
「サウナに入ってな」 
「お酒抜くんだね」
「身体奇麗にしてな」
 そのうえでというのだ。
「そうらしいな」
「成程ね」
「酒で酔わない人はいなくてな」
「二日酔いにならない人もいないね」
「ザルといっても」
 俗にいくら飲んでも酔わない人をこう言う、飲む傍から酒が抜けていっているので酔わないということである。
「人間だとな」
「やっぱり限度があって」
「酔ってな」
「二日酔いにもなるね」
「そしてその時は」 
 ロシア人もというのだ。
「サウナに入ってな」
「お酒抜くんだね」
「それか迎え酒を飲んでな」
「そこ物凄くロシア的だね」
 とにかく酒と縁がある国だというのだ。 
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