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ドリトル先生と琵琶湖の鯰

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第五幕その六

「農耕民族で平地に暮らしているね」
「そうそう」
「あと海にもね」
「基本農耕民族でね」
「海洋民族の色もあるね」
「それが日本人だね」
「その縄文系の人と弥生系の人が混血して」
 そしてというのです。
「中国や東南アジア、南洋も人達も来てね」
「混血して農耕や漁業で暮らしていた」
「それが多くの日本人だね」
「大和民族っていう人達だね」
「そうだよ、あとアイヌ系の人達もいて」 
 北海道にいるこの人達のお話もしました。
「この人達は狩猟民族だね」
「この人達は縄文系の血が濃いんだったっけ」
「確かね」
「そうだったよね」
「うん、そしてこの人達も大和民族と混血しているよ」
 この人達もというのです。
「日本人はあまり混血に抵抗がないからね」
「それも日本人の特色だね」
「中国や東南アジアから来た人達とも混血して」
「今だってハーフの人結構多いわよ」
「アメリカやフィリピンの人達とのハーフの人とかね」
「それで混血して形成されていった人達だけれど」 
 それでもというのです。
「その人達とは別の人達もいてね」
「それが山の民だね」
「あの人達ね」
「農耕や漁業で暮らしていない」
「そしてアイヌの人達とも違うね」
「そうだよ、古事記や日本書紀でもうこの人達と思われる存在が出ていて」
 そしてというのです。
「鬼や土蜘蛛もだよ」
「あの妖怪達もなんだ」
「日本の童話でよく出て来る」
「その人達もなんだ」
「山の民達なんだ」
「そう言われているよ」
 その妖怪達の正体はというのです。
「実はね」
「成程ね」
「そういえば鬼も土蜘蛛も山にいるよ」
「日本の妖怪って山にいる種類が多いけれど」
「あと山姥とか山爺とかもそうだったと言われているよ」
 この山に棲む妖怪達もというのです。
「山は昔は多くの日本人にとって異世界だったからね」
「あっ、平地じゃないから」
「田畑や町がある」
「大抵の日本人がいる場所じゃないから」
「だからだね」
「そうだよ、そこがね」
 まさにというのです。
「重要なポイントなんだ」
「成程ね」
「日本の童話で山が何か違うと思っていたら」
「鬼とかの妖怪が多いって思ったら」
「そうした事情があったんだ」
「そうだよ、そして滋賀県も山が多いから」 
 日本だけあってです。
「おそらくね」
「山の民もいたんだね」
「そうなのね」
「そしてこの小谷城だった場所にも」
「山だから」
「おられたかも知れないね」
「ただ鬼ってね」
 ふとです、トートーが気付きました。
「日本人の恰好してないね」
「白人に近いね」
「言われてみたら」
 オシツオサレツはその白人の先生も見てお話します。 
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