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ドリトル先生と琵琶湖の鯰

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第四幕その一

                第四幕  山を登って
 先生は琵琶湖の岸で琵琶湖の水質を検査してから皆に言いました。
「うん、よくなっているみたいだね」
「琵琶湖のお水奇麗なの」
「そうなのね」
「そうだよ、昔の数値と比べたら」
 検査の結果のそれと、というのです。
「かなりよくなったね」
「というか琵琶湖ってそんなに汚かったの?」
 ダブダブが先生に尋ねました。
「そもそも」
「そんなに汚く見えないけれど」
 トートーはその琵琶湖を見て言いました。
「別に」
「そうよね、これといってね」
 ポリネシアもそのお水を見て言います。
「汚いと思わないわ」
「むしろ奇麗だよね」
「そうよね」
 チープサイドの家族もその琵琶湖を見ています。
「泳げる位よ」
「それ位の奇麗さだね」
「というか夏は泳ぐ人いるよね」 
 ホワイティはこのことを指摘しました。
「だったら汚くないんじゃないの?」
「先生はそう言うけれど」
 ジップは先生に言いました。
「僕達から見れば奇麗だよ、琵琶湖は」
「景色もいいしね」
 老馬は周りも見ています。
「お水そのまま飲めない?」
「流石に生水は飲まないにしても」
 チーチーは先生がいつも言っている生水は一旦沸騰させてから飲むべきということから言います。
「それでも奇麗なのは事実だよ」
「けれど前はなんだね」
「汚かったのかな」
 こう言ったのはオシツオサレツでした。
「先生が言うにはね」
「そうだったんだね」
「琵琶湖の場所にもよるんじゃないの?」
 ガブガブはふと思いました。
「それは」
「そう、実際場所によって水質が違うし」
 先生は皆にお話しました。
「昔はもっと汚かったんだ」
「そういうことなんだ」
「今は奇麗になったのね」
「昔に比べて」
「それで琵琶湖の場所によっても違うんだ」
「そうだよ、それで全体を調べると」
 琵琶湖の水質をというのです。
「以前に比べて改善していると言えるね」
「それでそのことがいい」
「そう言うんだね、先生は」
「そういうことなのね」
「そうだよ、やっぱりお水は奇麗な方がいいよ」 
 先生は微笑んでこうも言いました。
「生きものが快適に棲める位にね」
「そうだよね」
「汚いと本当に棲めないからね」
「どんな生きものもね」
「そして奇麗過ぎてもね」
「かえって、なのよね」
「川も奇麗過ぎたらお魚は棲めないね」
 先生はこの場合もお話しました。
「どうしても」
「そうそう、それはね」
「奇麗過ぎてもね」
「本当に棲めないよ」
「川とか湖だけじゃなくて」
「どんな場所でもね」
「だから奇麗過ぎてもどうかだけれど」
 それでもというのです。 
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