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星河の覇皇

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第七十五部第四章 慧眼その三十四

「そしてだ」
「必ずやこのマウリアを発展させます」
「是非な」
 クリシュナータはジャバルに共にイギリス風のティータイムを楽しみつつ言った、そしてジャバルは夜にクリシュナータに彼の政策を出してだった。
 その翌日だ、彼の宮殿の様な屋敷に同志達であるアウトカーストの者達を集めてだった。そのうえで言った。
「我々の政策を主席にお見せしたが」
「はい、どうだったでしょうか」
「主席のお返事は」
「どうだったでしょうか」
「何も悪いところはない、褒めるべきことばかりだとだ」
 その様にというのだ。
「言って頂いた」
「そうですか、ではです」
「このままですね」
「主席となられたら」
「その時はですね」
「あの政策を進めていかれますね」
「そのつもりだ、そしてだ」
 ここでまた言うとだった。
「連合とのことも話したが」
「情報収集は順調です」
「連合側も気付いている様ですが」
「証拠は残していません」
「そうしたことにはなっていません」
「それならいい、若し証拠が残れば」
 自分達が連合のあらゆる情報を集めているそれはというのだ。
「その時はな」
「その証拠自体をですね」
「根本から消す」
「どうした手段を使っても」
「そうしていきますね」
「そうだ、後だ」
 ここでこうも言ったジャバルだった。
「ダブルスパイだが」
「連合市民の中のですね」
「そうした者を作っていく」
「これまで通りですね」
「増やしていきますね」
「そうしていくことだ、こちらからスパイを送り込むのも一つのやり方だが」
 それと共にというのだ。
「やはりな」
「連合市民の中にですね」
「スパイを作っていくべきですね」
「それもその部署の中に」
 情報収集を行う対象のだ。
「民間企業もそうで」
「軍事もですね」
「どちらもですね」
「作っていきますね」
「そしてそのダブルスパイが怪しまれるとだ」
 その時はというと。
「わかるな」
「はい、その糸を切ることですね」
「ダブルスパイに付けている糸を」
「それを切って」
「我々は逃げるのですね」
「ダブルスパイは相手の情報を正確にかつ即座に知ることが出来るだけではない」
 それに留まらないというのだ。
「さらにだ」
「そこに、ですね」
「さらにですね」
「いざとなれば切られる」
「それも容易に出来る」
「このことも大きいですね」
「そうだ、彼等は情報を正確に提供してくれるだけではない」
 それに加えてというのだ。
「我々ではない」
「だからこそですね」
「いざとなれば切れる」
「そして我々は安全な場所に逃れられる」
「それも可能ですね」
「そういうことだ、だから増やすべきだ」
 連合内のダブルスパイ、彼等をというのだ。 
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