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海難法師

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第二章

「ですから」
「それで、ですか」
「はい」 
 だからだというのだ。
「もう今からお風呂に入って」
「楽しまれて」
「そしてご馳走も」
 そちらもというのだ。
「楽しませてもらいます」
「お酒もですね」
「早いうちに楽しませてもらいます」
 こう言うのだった。
「これから」
「では」
「今からお風呂に」
 サガンは早速だった。
 風呂に入った、露天風呂はまさに日本の風情そのものでありサウナもあって日本に来てから風呂の楽しみを覚えた彼にとっては心地よいものだった。
 それを楽しんでからだった。
 伊豆の海の幸、特に刺身を中心とした馳走も楽しみ酒も飲んだ。酒は気付けば一升軽く空けていてだった。
 二升目で刺身も他の夕食も終わったので女将はこう言ってきた。
「では後は」
「ああ、もうこれがありますから」
 サガンは自分から柿ピーを出して話した。
「お構いなく」
「それをですか」
「はい、食べながらです」
「飲まれますか」
「そうしますから」
「そうですか、ですがおトイレの時も」
 旅館の中にあるそれを使う時もというのだ。
「旅館全体を厳重に閉めていますが」
「海難法師にですか」
「気付かれたりしない様にです」
「気をつけてですね」
「使われて下さい」
「わかりました」
 サガンが女将のその言葉にも答えた。
「では」
「今宵はですね」
「このまま飲んで」 
 そしてというのだ。
「もう酔い潰れてです」
「その時にですね」
「寝ますので」
「わかりました、ではお楽しみ下さい」
「そうさせてもらいます」
 サガンは女将に笑顔で答えた、そしてだった。
 その自分が持ってきた柿ピーで酒を飲んでいった、そしてもう二升空けたところで寝ることにした。女将に言われたので出来るだけ音は立てない様にしてカーテンはおろか雨戸まで閉めた部屋の中で飲んで食べてだった。 
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