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ドリトル先生の野球

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第八幕その十

「特に大事にしないといけないよ」
「そうだね」
「他のポジションの人に比べてもね」
「ピッチャーの人がどれだけ大事か」
「そのことを思い知るよ」
「そしてそのピッチャーに優れた人が多いと」
 それならというのです。
「それだけでそのチームは強いよ」
「それがまさに今の阪神ね」
「阪神は昔からピッチャーはよかったけれど」
「それでもね」
「今の阪神は特にそうね」
「先発と中継ぎはちゃんと揃ってて」
「強力無比なストッパーの人もいるから」
 だからだとです、皆でお話します。
「強いのね」
「打線がちょっと打ったら大抵の試合は勝てるから」
「今の黄金時代の前はそのちょっと打つが中々だったけれど」
「今はそこそこ打ってくれるから」
「今の阪神投手陣は史上最強とさえ言われているけれど」
 日本のプロ野球の歴史においてです。
「そこで打線が少し打ってくれてるから」
「優勝出来てるのね」
「連覇も出来ている」
「そういうことね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「要するにね」
「そうだよね」
「ピッチャーが物凄くいいとね」
「そうそう点は取られないから」
「確かにそれだけで強みよ」
「それもかなりの」
「この伝統は不思議な位続いているからね」 
 先生は阪神のこれを伝統と表現しました。
「本当に投手陣が弱かったことは稀だよ」
「阪神の場合はそうなんだね」
「だからいつも投手陣だけはよくて」
「弱くても点はあまり取られない」
「そうしたチームなのね」
「有り難いことにね、ただ」
 ここでこうも言う先生でした。
「打線が弱いこともね」
「そのこともだよね」
「阪神の伝統で」
「強い時は稀」
「今みたいな時は」
「今も強力打線というには足りないよ」
 何が足りないかといいますと。
「ホームランも打率も得点も」
「ソフトバンクや西武と比べると?」
「今のこの二チームの打線凄いわね」
「もう打って打って打ちまくる」
「物凄いよね」
「この二チームには劣るから」
 だからだというのです。
「残念だけれどね」
「やっぱりもう一人強力なバッターが欲しいね」
「彼はそうなってくれる可能性があるんだね」
「そして只でさえ強力な投手陣をリードしてくれて」
「余計に強くしてくれるんだ」
「きっとそうしてくれるよ」
 こう言ってでした、先生はその人の練習を見続けました。そうしてお家に帰ると今度はトミーにこんなことを言われました。 
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