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オズのケーキ

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第六幕その十一

「あの人は」
「そうみたいね」
「あの人は個性が強いので」
 それでとです、ナターシャは考えるのでした。
「それで、ですね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「そこは人によるのね」
「そうみたいですね」
「そう、だから」
「そこは人それぞれで」
「私達はね」
「口調が変わったんですね」
「穏やかなものにね」
 そうしたもので敬語になったというのです。
「それは貴女達もよ」
「私達もですか」
「ええ、何かね」
 これがというのです。
「言葉の調子が穏やかになってるわ」
「そうですか」
「森に入ってからね」
「そうなっていますか」
「森の中は森林浴といって」
「あっ、森の空気の中にいて」
「そう、心が清らかになってね」
 そうしてというのです。
「癒されるわね」
「そうなるって言われていますね」
「それでなのよ」
「私達もですか」
「そう、それで心が穏やかになって」
 自然とそうなってとです、ケーキはナターシャにお話します。その間も二人も他の人達も作業の手は止まっていません。
「口調もね」
「穏やかなものにですか」
「和やかなね」
「ものになっていますか」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「貴女達もって言ったし実際にね」
「そうなっていますか」
「ええ、いい感じにね」
「それは何よりですね」
「ただね」
「ただ?」
「この森はフェアリーの人達しかいないけれど」
 それでもとです、ケーキはこんなことも言いました。
「他は虫や小さな動物達で」
「あっ、ドラゴンとかいれば」
「オズの国のドラゴンはいいドラゴンばかりだけれど」
 それでもというのです。 
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