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おぢばにおかえり

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第五十九話 先輩と神戸でその二十二

「大阪も京都もあるし」
「特に大阪ですね」
「あそこがあるからね」 
 日本第二と言われる街がです、何か横浜の方が今は大きいみたいですが。
「だからね」
「別に東京に行かなくても」
「普通にやっていけるし」
「楽しい思いも出来ますしね」
「それでどうして東京に行くのか」
 それはというのです。
「思わないわ。それに神戸も寒いけれど」
 先輩は冬のお話もされました、本当にこのことは困る人は困ります。
「けれど東京もでしょ」
「あそこはもっと寒いですね」
「そうよね」
「はい、からっ風で」
 教科書にも出て来た風です、この風のせいで冬の関東は乾燥していて冬に大火事が起こりやすかったそうです。
「凄く寒いそうです」
「神戸より寒いのね」
「神戸は今も結構寒いですけれど」
 春でもです、やっぱり六甲おろしはききます。そのせいで神戸は春も寒くて慣れないと苦労もするみたいです。
「それ以上に」
「寒くて」
「はい、結構辛いみたいですよ」
「そうなのね」
「そのこともありますし」
「関東は暮らしにくいのね」
「特に東京は」 
 そう聞いています。
「確かに色々なものが一杯ありますけれど」
「世界屈指の大都市だからね」
「はい、ですから何でもあることは」
 このこと自体はです。
「事実ですけれど」
「それでもなのね」
「そうしたところが困るみたいですね」
 私は海老蒸し餃子を食べながら言いました。 
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