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八条学園騒動記

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第五百七十一話 差し入れその八

「もうね」
「そっちに進んでもらう様にだね」
「してもらって」
「もう迷惑探偵には」
「ならない様にしてもらうわ」 
 こうマルティに話した。
「本当にね」
「それがいいね」
 マルティも返事は一つだった。
「僕もそう思うよ」
「多くの人がそう思うわよね」
「二人にとってね」
「正直探偵やれるか」
「ギャグ漫画なら出来るね」
「その世界ならね」 
 そうした創作の世界ならだとだ、マルティはレミに話した。その口調に悪ふざけの類は一切なかった。
「出来るよ、けれどね」
「リアルだとね」
「絶対にね」
 それこそというのだ。
「出来ないよ」
「そうよね」
「二人は本当に普通の探偵は出来ないよ」
「ギャグだけだから」
「もう完全に違う方向にいってるから」
 探偵のしての思考も行動もというのだ。
「だからね」
「けれどお料理の才能あるなら」
「もうそっちに行けば」
「二人も生きていけて」
「迷惑もしないから」
「だからね」
「それじゃあね」 
 二人でこう話してだ、そしてだった。
 レミは三人がテンボとジャッキーがセーラのアドバイスのまま作ったケーキを食べるのを見た。その中で。
 紅茶を出して一口飲んでこう言った。
「紅茶もね」
「連合の味なんだね」
「何かマウリアの紅茶もね」
 レミはネロに答えた。
「また違うのよね」
「マハラジャタウンにあるね」
「あそこの紅茶はね」
 マウリア人用のそれはというのだ。
「またね」
「それでだよね」
「それでね」
 だからだというのだ。
「紅茶もね」
「セーラは連合の味にだね」
「言ってくれてるのよ」
「そうなんだね」
「というか紅茶もね」
 七海もそこの紅茶を飲んで言う。
「国によって違うのね」
「何か紅茶の作り方とかがね」
「国によって違うのね」
「これは技術じゃなくて」
 この問題ではなく、というのだ。
「味の好みもあって」
「作り方が違うのね」
「そうみたいよ」
「そうなのね」
「だからね」
 それでとだ、レミは同じ種類の紅茶連合のその味のそれを飲みつつさらに話した。
「セーラもね」
「連合の方になのね」
「したのよ、何かマウリアの紅茶は」
 そちらはというと。
「私達にはあれっ、違うってもので」
「そうした味でね」
「それでマウリアのお菓子に合う」
「そうした紅茶なのね」
「マウリア人の好みでね」
 それによってというのだ。 
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