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八条学園騒動記

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第五百七十一話 差し入れその七

「余計にまずいわ」
「というかね」
 ネロは真剣な顔で言った。
「サイコ殺人鬼とか世の中にいたら駄目じゃない」
「そう、もう見付けたらね」
 七海はネロに真顔で話した。
「証拠を掴んだなら」
「即刻警察に通報だね」
「さもないと犠牲者が出る一方よ」
「どんどん人を殺すから」
「そうしてくるから」
 そうしてくることは間違いないからだというのだ。
「もうね」
「逮捕してもらって」
「後は裁判にかけて」
「死刑だね」
「そうしてもらわないとね」
「本当に犠牲者出るから」
「ウィンザーの陽気な女房達の国だと」
 どうかとだ、七海はさらに話した。
「切り裂きジャックね」
「あれまだ真犯人わかってないんだよね」
 マルティは七海が話に出したこの殺人鬼について述べた。
「どうも」
「そうらしいわね」
「うん、おかしな話だよね」
「不気味なね、けれどこの切り裂きジャックにしても」
「捕まえていたら」 
 勿論真犯人をだ。
「殺される人も減っていたね」
「きっとそうなっていたわ」
「そうだよね」
「ええ、本当にそうした才能はいらないわ」
「悪事を為す才能は」
「絶対にね」
 それが嘘でも殺人でもというのだ。
「いらないわ、けれどテンボとジャッキーは」
「お料理の才能があるなら」
 それならとだ、ネロはまた言った。
「是非ね」
「そっちで活躍してもらわないとね」
「さもないと迷惑だし」
「探偵でいられたら」
 もうその時点でというのだ。
「だからね」
「これからはだね」
「何とか。徐々に」
「料理人になってもらう」
「そういう風に持って行くべきよ」
 絶対にとだ、七海は言い切った。
「あの二人については」
「私も心からそう思うわ」
 レミも賛成することだった。
「もうね」
「あの二人については」
「探偵の適性ないから」
「お笑い探偵ならあると思うよ」
 マルティはこう述べた。
「そっちはね」
「ギャグ漫画とかのよね」
「そっちは天才だよね」
「お料理の才能よりあるわ」
 レミは即座に答えた。
「もうね」
「そうだよね」
「ええ、ただ名探偵の才能はね」
「ないね」
「全くね」
 それこそというのだ。
「だから迷惑なのよ」
「そうだよね」
「けれど料理人の才能もあったから」
 このことがわかったからだというのだ。 
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