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星河の覇皇

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第七十五部第二章 開戦直前その六

「それは相手も読んでくる」
「シャイターン主席も」
「そして対応してくる」
 その防衛ラインにおいてというのだ。
「あの防衛ラインは柔軟性もある」
「確かに。機雷の配置もです」
「流動性がある様にしています」
「流して一点に集められる様にしています」
「そうした仕組みですね」
「コロニーレーザーもだ」
 攻めて来る艦隊を迎撃するそれもとだ、司令達に話した。
「比較的軽量なものが多いな」
「移動させやすい」
「火力よりも機動性を活させているものですね」
「新型の」
「そうしたものですね」
「すぐに移動させてだ」
 オムダーマン軍が一点突破を計ってくるならそのポイントにというのだ。
「そうしてだ」
「そのうえで、ですね」
「そのポイントを守る」
「そうしてきますか」
「それでは我々の数では突破出来ない」
 それこそ連合軍程の数でないと突破出来ないというのだ。
「予備戦力まで動員してもな」
「そうしてもですね」
「我々にはそこまでの戦力はない」
「ならばですね」
「不必要な攻撃は避け」
「待ちますか」
「そうしていく、あと補給だが」
 アッディーンもこのことは念頭に置いている、補給と整備なくして戦争は行っていけないからだ。
「今常に動いているな」
「はい、多くの補給艦隊が」
「後方支持部の采配の下動いています」
「物資は的確にあります」
「多い程です」
「多ければ多いだけいい」 
 このことは誇張でなかった、戦争においては。
「戦争では常に予定より消費を上回るな」
「はい、常に」
「必ずそうなります」
「予定通りに進むなぞです」
「戦争ではありません」
「到底」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「だから多ければだ」
「多いだけいい」
「それを使ってですね」
「そのうえで勝つ」
「そうしていきますね」
「その通りだ、補給艦隊も多く動いてだ」
 そうして目的地に多くの物資を届けてというのだ。
「何時でも動ける様になっている」
「左様ですね」
「何時でもですね」
「多くの物資が届けられ」
「後方支持部も八面六臂ですね」
「思えば常にですね」
「そうして動いてくれていますね」
「そうだ、ハサンとの戦いでもそうだった」
 アッディーンはこの時のことも思い出していた、この時もまずは補給からはじまったからである。
「本土から拠点まで多くの物資を届けてくれたな」
「我等も補給路を守り」
「そうなっていましたね」
「そしてその結果です」
「我々はハサン侵攻の拠点を確立出来」
「軍を進められました」
「あの時私としましては」
 その時はハサン軍だったハラスが話した。
「補給を整えられはまずいと思い」
「そうしてだったな」
「補給路を伸ばしてです」
 オムダーマン軍のだ。 
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