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問題提起

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第五章

「おい科刑学園の話を出すか」
「これ使えそうだな」
「盛智もいけるぞ」
「佐倉もだな」
「このままだとこの会社潰れるな」
「ああ、ネットで散々攻撃されて評判暴落だ」
「革新勢力もまずいぞ」
 自分達の勢力もというのだ。
「一回選挙で勝ったがな」
「また野党に転落した」
「そこから勢力は減退する一方だ」
「歯止めが効かなくなっている」
「首相の在任期間は伸びる一方だ」
「しかも政策は全て保守的なものばかりだ」
「我々の考えとは相入れないものだ」 
 だからだというのだ。
「ここで何とか手を打つんだ」
「科刑を使え」
「盛智もだ」
「文部科学省の元次官が何か言ってるしな」
「彼を英雄として持ちあげよう」
「旗印にするんだ」
「そして佐倉も出せ」
 最早何でも使えという話になっていた。
「騒ぐんだ、とにかく」
「新聞でも雑誌でもテレビでも」
「完全に野党の側に立つぞ」
「一緒になって与党を攻撃しろ」
「社運を賭けて今の政権を倒すぞ」
「何としてもそうするぞ」
 こう言ってこうした問題を色々言って提起してだっら、まさに革新勢力総動員で与党や政府、保守勢力を攻撃にかかったが。
 ネットの者達はそれを見ても冷静だった。
「全部言い掛かりだな」
「いつものことだな」
「どうせ自分達が危ういから言ってるんだろ」
「もう野党は政権から落ちたしな」
「それで選挙に勝てる見込みもない」
「実際負け続けてるしな」
「地方選挙では多少勝てていてもな」
 それでもというのだ。
「そうした状況だからな」
「勢力挽回計ってるんだろう」
「いつものことだ」
「調べたら全部問題じゃないだろ」
「それを無理に問題だって言ってるだけだな」
「毎朝って本当に変わらないな」
「嘘とか捏造とか詭弁ばっかりじゃないか」 
 最早完全に見下している声だった。
「毎度毎度な」
「同じことしか出来ないのかよ」
「もうこんなこと通用するか」
「ネットでそのやり口知れ渡ってるんだ」
「もう騙されるか」
「それに元次官だってな」
 毎朝そして野党が持ち上げている彼もというのだ。
「こいつ風俗通いしてるよな」
「貧困調査とか言ってな」
「しかも天下り斡旋したりな」
「ツイッターの裏垢で運動家みたいなこと言ってるな」
「そういう奴なんだな」
「とんでもない奴だろ」
「こんな奴を持ち上げるのも駄目だろ」
 それこそというのだ。
「芳田青磁とどう違うんだ」
「あいつと殆ど同じだろ」
「持ち上げる方もな」
「やっぱり一緒だな」
「本当にな」
「もうこんなやり方通用するか」
「どうも社運を賭けてるらしいけれどな」
 ネット民達もこのことは察していた。 
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