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おぢばにおかえり

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第五十九話 先輩と神戸でその三

「凄く優しくてしっかりした人で」
「おみちのこともよね」
「わかっておられてよね」
「いつもご自身から動かれてね」
 それで、です。
「真面目なのよ、汚いお仕事もね」
 おトイレのお掃除とかもです。
「率先してされるし」
「それは立派ね」
「いいことね」
 妹達もこのことには素直に認めました。
「お姉ちゃんの言う通り立派な人ね」
「そのことは確かね」
「だからいつも言ってる通りにね」
「いい人なのね」
「そうしたことを見てると」
「あんた達にも紹介したいと思ってるわ」
 この娘達にもいいお引き寄せになるからです。
「是非ね」
「だから私達はいいわよ」
「怖そうで残酷な人だし」
「残酷なのは間違いないわよね」
「それもかなりね」
「またそのお話?」
 先輩の昔のことです。
「下校中に何人もで待ち伏せして聞こえる様に陰口言ったりとか」
「あと神殿で階段の上から罵ったり」
「普通そんなことしないから」
「そんなこと本当にかなり残酷じゃないと出来ないでしょ」
「怖い人にしか思えないわ」
「そんな人じゃないから」
 いつも否定します、このことは。
「だからあんた達にもね」
「遠慮するから」
「私達はね」
 あくまでこう言う妹達でした。 
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